SILENTSHEEP*NET > 旅行記 > チロル旅行記 > 貨幣鋳造で栄えた町、ハル
貨幣鋳造で栄えた町、ハル
気ままに途中下車
| date | journey |
|---|---|
| 8月18日(月)
|
Jenbach -- -- |
マイヤーホーフェンが予想以上に良くて、この日のもう一つの予定であったアッヘンゼー行きを取りやめた分、行きがけ、車窓からのぞく町並みに惹かれたハル・イン・チロールに帰り道、途中下車して立ち寄ってみた。思い立って気ままに動けるのが個人旅行のいいところ。
銀貨鋳造で繁栄
ハル・イン・チロール(Hall in Tirol)はインスブルックから東に10kmと至近の距離にある、中世以来、岩塩と交易で繁栄した由緒ある町。
特に名高いのは貨幣鋳造。当時、世界で最も価値のあった銀貨 Guldiner がこの地で造られていた。よく紀行番組でクイズとして出題される「ドル」の語源となった「ターラー銀貨」である。「ターラー」自体が、銀の豊富な渓谷地帯で鋳造されていたため、それぞれの谷(タール)の名にちなんでいる。
坂の街、塔の街ハル
1281年創建の教区教会
(Pfarrkirche St. Nikolaus)
しかし、やがてインスブルックがチロルの中心となると、ハルは次第に発展から取り残されていく。人口は今では当時の4割減。車窓からの町並みに心を奪われるのも、中世のまま時が止まったような一種の寂寥感が郷愁を誘うせいでもある。
駅から歩いて町の中心部を目指して歩くと、何かの店であったろう建物の中が空っぽになっているなど、いかにもな町の寂れ方が垣間見えてくる。
それでも町の中心広場には早い杯を傾ける多くの人々の姿があった。ここに滞在する客は珍しいと思えるから地元の人達だろうか? 今やインスブルックに盟主の座を奪われたとはいえ、かつての繁栄の名残をとどめる地。誇りを失っていないたたずまいといおうか、小さな町であるけれど、今回、訪れたチロルの町並みの中でも最も凛とした美しさを感じられた。
この日は結局、インスブルックのホテル~イェンバッハ~マイヤーホーフェン=ペンケン山頂の往復と、帰路にこうしてハル・イン・チロールに立ち寄り、さらにインスブルックに帰り着いて、スーツケースを預けていたホテル間までの往復をダッシュ、後、次の宿泊地のゼーフェルトへ向かい・・・と、結局、ツアー並みに忙しく動き回る一日となった。おまけに、ホテルの位置をプリントアウトしてなかったから、小さな町のゼーフェルトでもホテルにたどり着くまで一苦労した。
滞在中の日々は動き回るし、気もつかうし、夜はもちろん美味しい料理とビールと・・・でよく眠れる日々だった。
2008-10-30









