頼むよÖBB、でもそれがチロルらしさ

まだある

pertisau

四苦八苦編、これでラスト。

前回のミュンヘン行きが解決できたのはよかったが、この列車はイェンバッハで乗り換えるアッヘンゼー行きにうまく連結していない。10:57到着に対し、10:55発。2分くらい待ってくれていても良かろうのに、というのは無理な願いで、ÖBB(オーストリア国鉄)でなく私鉄のアッヘンゼーバーン。

次発は1時間10分後。イェンバッハ駅周辺に見るべきものはなく、ここで時間はつぶせそうにない。ならば、とこの日、アッヘンゼー後に時間があれば行こうと考えていたアルプバッハに先に行ってみようと思う。イェンバッハからブリックスレッグ(Brixlegg)間の発着は事前に調べておいた、ちょうどいい時間のが都合良くあった。

map
イェンバッハ → ブリックスレッグ ・・・ アルプバッハ

ただこれも・・・。ブリックスレッグに行ったはいいものの、そこからアルプバッハ(Alpbach)まではバス。バスの時間も調べていたのにプリントし忘れていたのか、現地で気付けなかったのか、結局、ここでも次発を40分待たねばならない始末。しかもこれまでになく寂しい駅周辺で、アルプバッハが「美しい村」コンクールで世界一になったとはいえ、40分待って積極的に行こうとまではなれずじまい。雲一つ無い快晴の、じりじりと焦がすように暑くなっていたせいもある。

結局、すぐに見切ってイェンバッハにとんぼ返り。気負っているのか、気持ちが空回りしているのか、バカなことをしているけれど、まあこれは、自分の下調べが足りなかったせいなので仕方ない。

Achenseebahn
アッヘンゼーバーン(Achenseebahn)
を走る小さなSL

イェンバッハに戻ってみると、アッヘンゼーバーンで既に出発を待っている小さな SL は大人気。切符を買うのにもだいぶ混み合うくらいで、前発が待つ理由などない訳がよく分かった。往復ともぎっしりの満員だった。

頼むよ、ÖBB。苦情もいっておく

この日の帰り道、イェンバッハでのインスブルック行き乗り換えはいいタイミングのはずだったのだが、これも遅れてやって来る。結局、インスブルックに到着して走ったものの、例のミュンヘン行きとなるゼーフェルト路線には寸前で間に合わず。ホームをくぐる階段を駆け上がったその時に、動き始めて思わず、「あぁ~」と大声が出た。

日本の交通機関の正確さに対し、外国は非常にアバウトで遅れが常態、というのが定説。確かに僕の少ない経験でも、海外旅行中に結構、遅れた目に遭っている。けれども、こう度重なると「いい加減にしろよ!」と気持ちが苛立ってくる。

Innsbruck-hbf
ノルトケッテ連山そびえるインスブルック中央駅前

オーストリアはスイスと並ぶ、世界トップクラスの観光立国。ÖBB路線も当然、スイス国鉄へと路線がつながっているはずなのに。こう頻繁に遅れるようだと旅行者も計画を立てられないじゃないか。

海外に出ると物分かりの良過ぎる日本人・・・ばかりでないことを知らせてやろうと、この時は中央駅の窓口で文句を浴びせておいた。ÖBBのサイトにも当然、日本のJRサイトのような(それ以上の親切さの)案内サービス、個人用の時刻表がWEB上で即座にPDF化されるサービスがある。「なぜ度々、遅れるのか? 時刻表を信頼して従っているのに、どうして1時間、待たないといけないのか!」と。

ÖBB

言葉(英語、独語)は今ひとつでも、火事場の、というように、切羽詰まると何とかなるものだ。こちらの態度で思いが伝わったのだろう、普段は居丈高な窓口の職員も素直に謝ってくれた。

でも、それがチロル

seefeld
ゼーフェルトの町

でもやはり、腹を立てても仕方のないこと。

インスブルックからゼーフェルトに向かう路線は20分遅れがざら。単線なので、上り下りのどちらかが遅れると反対側も付き合って途中駅でずっと待つことになる。車掌も外に出てゆっくり一服する。このあたりが煌びやかな観光都市ウィーン等とは違う、チロルのローカルなところで、最初に書いたようにチローラーは決してオーストリアに属するものでないと考える、チロルらしいのんびりしたところ、チロルゆえの良さでもあるんだろう。

例えば、逆に、間に合ったケースに遭遇した例。

ゼーフェルトからインスブルックに下りる(交通上は州都に向かう「上り」なんだろうけれど、高低差が大きいふもとに「下りて」ゆく感じが強い)ときのこと。

列車に乗って発車を待っていたら、インド系らしい男性が「待ってくれ!」とばかり走ってきて大きな旅行鞄を積み込んだ。しばらくして、こちらも民族衣装をまとった同じくインド系の女性がやって来て車両に乗り込む。夫婦なのかな、と思ったらそうでなく、男性がタクシーの運転手、女性が滞在客だった模様。

もし荷物が積み込まれただけで発車して当の女性が乗れなかったらどうしたんだろう、と心配したが、そこは地元の運転手ゆえ「ちょっと待ってやってくれ」とか何とか車掌に言ったのだろう。いったん、男性がタクシーに戻って再びやって来たときは肩から大きな料金収受のカバン(財布)を下げていたから、最後にタクシー料金を精算している様子だった。

運賃より先に乗客のカバンを持ち運んであげる運転手の懸命な態度と、間に合って良かったという安堵の表情から、運転手の本当に親切で誠実な人柄の見えた瞬間だった。まるで映画のワンシーンのように。同じ民族系ゆえの気心か、それとも、これがそもそものチロルの人の良さなのだろうか。

pertisau
Pertisauの町に到着

 

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