ミュンヘン?

東に西に

実際の現地観光はまた別途、四苦八苦編その2。

3日目は逆の東方向、ツィラータールへ。イェンバッハ(Jenbach)から私鉄のツィラータールバーンに乗り換え。一日で南のマイヤーホーフェンと北のアッヘンゼー両方の訪問を考えていたけれど、マイヤーホーフェンが予想以上に良かったのでかなわず。

その分、帰り道のインスブルック手前、ハル・イン・チロル(Hall in Tirol)で途中下車して少しだけ散策。

map
インスブルック → イェンバッハ → マイヤーホーフェン

インスブルック駅に戻ってから僕はホテルへ預かったもらっていたスーツケースを急いで取りに行く。ホテルのフロントで先客(カナダからの客のようだった)が何やら話し込んでいたのにやきもきさせられながら、スーツケースを受け取って挨拶も手短に懸命にダッシュ。いつも旅先では走ってスーツケースを押しているような気が・・・。妻はその間、駅地下のスーパーで夕食を買い込み。これもぎりぎりに次の滞在地ゼーフェルト行きの列車に乗り込む。前日のことがあっただけに、この日は根性で乗り込んだ。

ミュンヘン?

翌日、もう一度、イェンバッハへ。この日から宿をゼーフェルトに移した分、ゼーフェルト~インスブルック間が余計にかかってしまう。チロルの交通はたいていインスブルックを中心にして東西南北に伸びている。インスブルックを拠点とする限り非常に便利であるけれど、そこを外れると移動には手間がかかってしまう。覚悟はしていたけれど、時間もお金もロスは大きい。

München行きを示す表示が

10時37分インスブルック発の列車をホームで待つ。プラットホームの表示を確認すると、ミュンヘン(München)行きの文字が。「ミュンヘン?」 一瞬、面食らう。頭の中にドイツの地図を思い浮かべるもミュンヘンの位置までは分からず。ドイツが方向的にいうと西北方向なのは確か。これから向かうイェンバッハは、はっきりと東。逆では? この列車でいいのかどうか、にわかに不安になる。待っている客に尋ねてみる。簡単に「for Jenbach?」 でも何か要領を得ない難しそうな答えが返ってくる。

いったんホームを降りて、駅員ではないけれど、の関係者らしき男性にもたずねてみた。半信半疑ながら間違いないよな、と思って乗り込んでみて、ようやくÖBB(Österreichische Bundesbahnen/オーストリア連邦鉄道)の中でも、OECなる最上位の長距離特急列車だということが分かった。それで乗客も他の列車と違い、荷物が大きかったわけだ。先頭1号車はほとんど個室の1等席。指定席券の必要なことは分かっていたが、検札が来るまで記念にと、革張りシートにしばらく座らせてもらった。

ÖBB-Eurocity 1 Klasse Business
ÖBB-Eurocity 1 Klasse Business

乗り込んでから地図を見て初めてミュンヘンがインスブルックのほぼ真北に位置することを知る。方向的にはそれるようでも、標高3千m級の山が連なるドイツとの分水嶺を避けるように、こうして東回りにぐるりと回らざるを得ないのだろう。


ところが! もう一つ、オチがあって、この日、インスブルックに帰り着いてゼーフェルト行きに乗り遅れてしまったのは、行き先がこれまたミュンヘン行きになっていたせい。

またミュンヘン??? 朝とは正反対の方向なのに? ゼーフェルトはインスブルックから見ると北西方向の、高地に上がってゆくローカルな単線路線にある。この路線とミュンヘンとがどうしても結び付かない。単線で国境を越えてゆくの? 結局、この路線でも確かにミュンヘンには行けるよう。時間的には特急を使った東回りの方が速いんだろうけれど。例えると、東京から新宿に行くのに渋谷を経由する外回りで行くか、上野経由の内回りで行くかのようなもの? でも中央線はない。

map
インスブルック~ミュンヘン

どちらでも行けるには行けるけれど、圧倒的には東回り。かつ、山手線のように循環しているわけではないから、知らない初めての観光客は大いに戸惑う。

ちなみに直線距離ではインスブルック~ミュンヘン間は175kmと、ウィーン475kmよりうんと近い。今回の空路はフランクフルト空港での乗り継ぎだったけれど、最短距離という意味では、このミュンヘン経由が一番。知ってしまえばそれまでのこととはいえ、東に行くのも西に行くのもミュンヘンでは、狐につまされたような思いになる。


 

  Related Entries


Message

メールアドレスが公開されることはありません。