8年越しの夢かなえたルームメイト

いつの間にか四十代

ルームメイトというほど甘酸っぱい青春の匂いを漂わせているわけでなく、2人とも陸上チーム唯二の四十代選手と充分なおっさんなのだが、滞在中、同室だったMASAHITOさん。

2度の合宿でもそうだったが、マラソン談義、陸上談義、その他諸々・・・に話は弾んだ。レース後は2夜続けて朝方近くまで飲み続けた。

僕らマラソン組は競技が最後にあって気が抜けず、その分、レース後は肩の荷を下ろして感情をリリースさせることができた。中でもとりわけ彼が一番にそうだったというか、元気爆発にレース後の宴を楽しんでいた。

元々、人当たりが良く社交的で誰からも好かれる性格の、ゆえに僕も親しくなったわけだが、陸上チームは当然、日本選手団のスタッフにも選手にもかなり通じており、さらには各国にも知り合いが多く・・・と、おかげで僕も色々と教えてもらえた。よく政治の世界でパイプがあるとかいうけれど、彼もマラソンの実力もさることながら、交友能力が抜きんでていた。

積極的社交的な性格ゆえに前々回ローマ大会と世界選手権を通じて各国選手と知己を深めつつ国際手話もかなりマスターしたのだという。特に国際手話は交友面以上に監督会議や競技に関する質問や抗議等、実用面で必要とされるところが大きく、この点で一通り国際手話にも通じている欧米諸国に対して日本は競技面でも不利な位置におかれていることは前回メルボルン時のブログでも述べたが、その意味でも彼なら適任。

マラソンチームで一番若い28歳のKOUICHIROU君と並んでいると、失礼ながら選手に付き添っている監督かコーチといった感じに見える貫禄も充分。「次は(マラソン)コーチでも行けるよ」というのも現実味高そう。

8年越しの夢かなう

でも、これは代表選考前にも僕は直接、言っていたのだけれど、将来的には最後まで走っている、これから四十代後半、五十代・・・になってもずっと走力を維持し続けている、一番、長く走り続けていそうなのが彼である。会うのは時々でも見ていると、話しているとマラソンが好き、走ることが本当に好きなことがよく分かる。

前々回ローマ大会(2001年)後の9月に知り合ってからちょうど8年。「ランナーズ」のマイ・トレーニングでも述べたけれど、僕が34歳から本気で走り始め、35歳で記録が急に伸びたのも彼と出会ったから。デフリンピックを知ったのもこの時。ここまで僕が走るようになった、深みに入ったのも彼のおかげ。

以降、彼に追いつこうと、そしてお互いに相手に負けじと走力を高め合ってきた。次のデフリンピックは一緒に出ようと誓い合った。前回メルボルン大会で彼も選考ラインはクリアしていたのに陸上チームの派遣枠の少なさに涙を呑んだ。今回は一緒に出場できて本当によかった。8年越しの約束であり夢であった。そして、結果を残した。本当に良かった。

これからもライバルであり友であり。


閉会式で
8年越しデフリンピックの同時出場をかなえた二人(閉会式にて)

 

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