ホテル事情 1

楽しかったホテル選び

ホテル選びで重視したのは、以下、順不同ながら──

部屋からの眺望
一生に一度あるかないかのスイス旅行なのだから、部屋からの眺めは絶対にアルプスの山並みでありたかった。できれば・・・、そう、ハイジのように4つに区切られて曇った格子窓からのぞいている感じの・・・。
グリンデルワルトならアイガービュー、ツェルマットならマッターホルンビューは外せない条件。
客層
スイスは日本人に人気の地というだけに、ホテル内でも周りは日本人だらけだった・・・というクチコミ、掲示板の投稿を見ていたから、それは避けたかった。ツアーのチラシやパンフレットには利用ホテルが掲載されているので、逆にそれらを避けて選ぶように、という意味でチラシを利用した。
客室数、経営様態
上記にも関連して、団体客、ツアーが来れないような小さなホテルを選ぶ。モダンなアメリカン(あるいはヨーロピアン)スタイルでなく、やはりスイスならではのシャレー風であってほしい。客室数も少ない小さなホテルなら、きっと家族経営的でフレンドリーだろう、と、これは勝手に期待して。
バスタブ付き
調べていると、意外に部屋にバスタブのないホテルの多いことに気付く。シャワーがあれば充分、というヨーロッパの風土的な感覚もあるのだろう。サウナやプール、スパ(温泉)を別の施設で自由に使えるという特典の用意されているホテルが多かったが、やはり、日本人なら旅の疲れは湯船に身を沈めて癒したい。
食事も
料理も当然、まずいよりかはうまい方がいいから、評判も判断材料にして。夕食は出かけて食べればいいけれど、結局、食事ができるのはホテルレストランである場合が多いので、いいホテルはたいてい、料理もおいしい。

と、結構、あれもこれも欲張った内容。でも、スイスの二大山岳リゾート地だけに、それに応えてくれるだけのホテル数は充分に用意されている。航空券だけはいち早く、手配しないといけないけれど、ホテルはじっくりゆっくり選ぶ時間と選択肢が用意されている。数十のサイトを見ながらあれこれ想像するのは、出発前の気分を大いに高めてくれるのに役立った。

シャレーホテル・アルテポスト

ここから本編の、実際に泊まったホテルの様相。

レストラン・アルテポスト
レストラン・アルテポスト

まずは、グリンデルワルトで泊まったシャレーホテル アルテ・ポスト。


シャレーホテル アルテポスト(Alte Post)

ブログからの引用で述べたように、ここのサイトはドイツ語表記のみ。かえってそこが挑戦意欲をかきたてたというか、英語圏からたどれない分、穴場なのではないかと期待した面も大きい。

ちなみに今回、利用したガイドブックは『地球の歩き方』と『ブルーガイド』。どちらも定番中の定番で、後者にはこのホテルも写真付きで掲載されていた(ことに後で気付いた)から、穴場とは言い難かった。グリンデルワルト日本語観光案内所も斡旋しているようだったから、結局、ドイツ語も英語も分からなくても予約は可能。

3泊中、日本人客も3組、見かけた。ただ、現地では大体、年配の旅行客が多い中で、ここで会った3組は、皆、僕らとも年の変わりそうにない若い夫婦だったから、彼らも個人で手配してきたのだろうと思う。うち、1組の夫婦とはツェルマットのゴルナーグラート展望台でも出会った。仲良くなる、とまではゆかなかったけれど、カメラが立派だったので、きっとうまいに違いないと思い、お願いした写真が果たしてきれいに撮っていただけた。

展望台横のホテル

ここのホテルの一番の売りは、廊下に匂いが漂うほどの自家製チーズらしい。実際には、ほとんど匂うほどでもなかった。事情が変わったのかもしれない。朝食も充分に豪華。スイスのホテルの一般的な朝食は、「卵料理など温かいものは出ないのが普通」とガイドブックにあるのだが、ここは出来立てのスクランブルドエッグもふんだんに用意されている。もちろん、ビュッフェ式で、パン、チーズ、ヨーグルト、ナッツにフルーツ類・・・が盛り沢山で、朝から至福の時間であった。

テラスが隣接しているから、2日目と3日目は外で食べさせてもらう。日中が暑くなる分、朝が冷え込むのはどこも同じで、結構、肌寒かったのだけれども、それこそがアルプスだと実感できる魅力。

ホテル・アルテポストでの朝食
ホテル・アルテポストでの朝食

場所はちょうど、フィルスト展望台行きのゴンドラ乗り場の真横になっている。ハイキングの拠点ロケーションとしても便利な場所に立つホテルである。

テラスは、午後にはもちろん一般客のカフェの場となるのだが、朝も宿泊客だけでなく、ゴンドラ付近で働く顔なじみの従業員らが立ち寄る。ここでアイガーを眺めながらコーヒーをすするのが、一日の始まりの儀式であるように。僕らは、ゴンドラが動き出す8時前、ハイキング客が並び始めるのを横目にゆっくりと、ひたすら食べてばかりいた。

チーズ以上に有名なのが、通り沿いに立つ別棟のレストランとしての顔。グリンデルワルトではかなり有名な店らしく、ツアー客も夕食がフリーの日はここを目指すという。予約必須で連日、満員。僕らは2日目だけいただいた。

3日目は、食材をコープで調達して部屋のバルコニーで自家製ディナー。この日、土曜のコープは4時で閉店となる。知らずに入ろうとして日本人のおばさん達がダダをこねていたが、このあたりも情報戦。しっかり予備知識を仕入れておかないと。平日でも6時閉店で、他にコンビニやスーパーなどはもちろん、ないのも「リゾート地なのだから、そうでなくては」と納得できる。

閉店間際で嬉しかったのは、翌日曜が定休となるため、食料類がバーゲンプライスになってくれたこと。スイスに来てまでスーパーの半額総菜に喜んでいるのも何だかなぁ、と思いつつ、ビールその他をしっかり買い込んだ。店員に通じなかったのは、使い捨ての(プラスチック類の)フォーク等がなかったこと。これは文化の違いなのだろうか。機内食に付いてくる割箸やフォーク類を捨てずに取っておくべきだった。

隣の部屋の老夫婦も同じように、バルコニーでワイングラスを揺らしていた。グリンデルワルトは(ツェルマットと違い)車の乗り入れもできるから、宿泊客も色んな場所(国)からやって来ている。日本だと「**県からも来てるんだ」で驚くことが、こちらは国境を越えるレベルでの移動。これはツェルマットでもそうだが、遠くからやって来ている日本人客と違い、地続きの欧州各国からの客は長期滞在が普通なのであろう。天気が良くても、どこに出かけるでもなく、一日中、部屋やバルコニーでゆっくり、ぼうっと過ごしているケースが珍しくないようだった。


 

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