旅の身だしなみ

旅の楽しみはパッキングにも

今回、持参した服装は――

  • 上)ポロシャツ2、半袖シャツ、長袖シャツ、Tシャツ、ウィンドブレーカー
  • 下)ジーンズ、チノパン、ショートパンツ2(膝上丈)
  • 靴)アディダスクバトRC、ブルックスのベージュのウォーキングシューズ
  • 下着、靴下類
  • といったところである。

イメージがわくように、ちょっと説明してみると――

ポロシャツ1

オーストラリアン・オープン

メルボルンで買ったオーストラリアン・オープンのライセンス商品。ラッセル社製。襟が紺なので汚れが目立たずに重宝

ポロシャツ2

K-SWISS

K-SWISS。出発前月、「スイスに行くからK-SWISS?」と言われるまで自分でも気付かなかったが、偶然・・・

ともにテニス用でさらりとした肌触りの生地が気持ちいい。最近のは側面にライン入り。いうまでもなく、僕のテニスはヘタクソ。いつかまた遊び程度にはできるようになりたいが・・・

半袖シャツ

ブルックス・ブラザーズ

アメリカントラッドの総本山ブルックス・ブラザーズ(BB)。好きなのはマークが羊だから

ウィンドブレーカー

福岡国際マラソンウィンドブレーカー

福岡国際マラソンでもらったもの~薄くて折りたためて、色んな場所で活躍。今回もリュックに常備

アディダスクバトRC

アディダスクバトRC

ランニング用のレースシューズ。2000年シドニー五輪で市橋有里が履いていたやつ。デザインがかっこいいので購入したがソールが薄く、つくりもヤワ。見た目で買ってはいけないという典型的失敗例。玉造マラソンの憤死以後、レースでは使用せず。それでもデザインはいいので、完走記目次の画像に使用。ウォーキング用には適していることを発見して以後、最近またよく履いている。

ブルックスのウォーキング用シューズ

こちらはシューズメーカーのブルックス。上記スニーカーだけではどうかと思い、それでも革靴持って行こうと思う気はないし、で持参

こうして書き出してみると多い気もするけれど、容量的にはさほどでもない。それでもやはり、全部を使うことはなかった。今回はたまたま異常気象で暑かったせいもあるが、長袖シャツとチノパンは着ることもなかった。上記、全てカジュアルなものであるが、一応、その中ではちょっぴりドレッシー(にならないでもない)ものを織り交ぜたつもりである。

フォーマルの必要なし

前回、グリンデルワルトからツェルマットへの移動で半袖シャツ&ジーンズにしたのが失敗と述べたが、移動時にはちょっと気を遣ったつもりである。成田からチューリッヒへの機内でも、短パンでいたのを到着前にはトイレでジーンズに履き替えた。けれど、帰りは山口までずっと短パンでいたように、これも、終わってみれば言えることであるが、短パンだから、はしたない、だらしない、ということは全然、なかった。今回が初めてのヨーロッパで事前には勝手がわからなかったせいもあるが、僕のこれまでの海外経験(ほとんどアメリカ系)と何ら変わることなく、スイスでも少なくとも観光地では皆、夏はきわめてラフな服装で問題なかった。やはり、あちらの人は基本的に肌を露出させたがる(特に女性)。

グリンデルワルトの朝(ドルフ教会)
グリンデルワルトの朝(ドルフ教会)

1日目の午後に短パンに履き替えて以降、滞在中は基本的にポロシャツ+短パン+アンクルソックス+クバトRCで通した。周囲も、欧米人は大体が遊び目的で来ているので極めてラフな格好をしている。加えて日に日に暑くなってゆくのとでズボンをはく気にはなれなかった。ずっと短パンの僕があんまり涼しそうであるから、妻もツェルマットで短パンを買った。ちょうどツェルマットは土地柄、スキーや登山用のアウトドア系スポーツ店が多く、店の前にはたいていバーゲン品を並べている。そこで6割引きの値で運良く買えた。布地も良質なコロンビア製ので、僕が欲しかったくらいである。

そんな状況であるから、本来、フォーマルとは対極のはずであるジーンズが、非常にドレッシーなものになった。服装は周囲に合わせて、とよくいうが、環境の違いとはすごいものである。ツェルマットで泊まったホテル内レストランがとてもお洒落で品が良かったので、ここでの夕食だけはBBの半袖シャツ+ジーンズ+ブルックスシューズとした。

旅行案内やガイドにはたいてい「飲食用にフォーマルなものも必須」と書かれているのだが、今回、滞在した限りではほとんど気にせずに良かった。余程、5つ星ホテルのレストランを利用することでもないかぎり、街中のレストラン(たいていホテル系列の営業)やバーなら短パン+サンダルでも問題ない。あくまでもリラックスしに、遊びに来ているのだから、という雰囲気。

くだけすぎず、多少はフォーマル、といえば、ブレザー(いわゆる紺ブレ)1着あると旅行には何かと便利で、これまでにもワシントン、ボストン、バンクーバー、メルボルン・・・と重宝したのだけれども、今回は随分、悩んだ末、結局、持参せず。それで正解であった。ジーンズでドレッシーになるくらいである。背広を着て街に溶け込めない姿になっているのはたいてい日本人おじさん・・・。

乾燥した空気

日中はずっとポロシャツ・短パンで通せたが、ヨーロッパ最高地点(3883m)の展望台、クライン・マッターホルン展望台(マッターホルン・グレッシャー・パラダイス)では、一応、ブレーカーを羽織った。ここは一年中、スキーのできるポイントで、ゴンドラ内はスキーウェアや本気レベルの重装備登山家らと、Tシャツ姿で軽装のハイキング客が入り乱れる、面白い空間の光景であった。このときは、好天に恵まれたことで、暑くもなく寒くもなく皆に好都合、というところだったろうか。山頂はちょっとでも天候が崩れると吹雪いて外に出れない、展望台までわずかの階段を上れずに丸窓から眺めるしかないくらいで、風は強い。

Europe's highst mountain lift
Europe's highst mountain lift
(肩後方に少し突き出ているのがマッターホルン)

それでも、翌日のゴルナーグラート展望台(標高3130m)ではブレーカーの出番もなし。雪に囲まれてはいたが、風もなく、暑さが本格化してきた。ここは、スイスでの人命救助が発祥の地というセントバーナード犬と一緒に記念撮影する商売が繁盛していた(もっぱらターゲットは日本人)のだが、犬達もひどくきつそうだった。

暑くても空気の乾燥しているところが日本との大きな違い(救い)で、洗濯はほとんど、しないで済んだ。トランクスを2回、洗ったのと、ソックス(これだけは山道を歩くので土埃にまみれる)を毎日、洗ったくらい。

「少し、暑いな」と感じながらも、汗はほとんどかかない。汗が出るのはせいぜい、背負ったリュックで蒸れる背中から腰にかけてくらい。旅の最終日、「明日もこれで出勤しよう」と本気で思ったくらいにさらりとしているのだが、日本に降り立つや、ねばっこい湿度が全身にまとわりついてきて、一気に汗が噴き出してしまう。べたついてくる。ここまで違うか、というくらいに。

唯一、肌寒かったのは

半袖短パンでずっと通せたとはいっても、高地なので朝は非常に冷え込む(夜はそうでもない。というか、そもそもがサマータイムで日も長いので、冷え込むまで起きていることはない)。これに気付かされたのはツェルマットで迎えた最初の朝である。

グリンデルワルトでも、早朝、日の出を見ながらの散歩はしていた。Tシャツと主に部屋着用のサッカー地パンツで歩いて、ちょっと涼しいくらいであった。何より、旅の地の、特に夏の山間部の朝ほど気持ちの良いものはない。朝は必ずといっていいほど、雲一つない澄み切った空であった。

マッターホルンの朝焼け
初日、目覚めたときは半分、進んでいたマッターホルンの朝焼け

ツェルマットでも朝、ベッドから見えるマッターホルンの朝焼けが既に始まっていることに慌てて飛び出した。ホテルはマッターホルンを眺めるのに絶好のビューポイント、教会横の橋にも至近距離だったのだが、時遅く、先端から染まってゆく様子は見ることができなかった(「明日は必ず起きよう」と決意させられた)。

僕はTシャツ+短パンのパジャマ兼用ウェアから着替えることもなくそのままの姿だったし、妻もサンダルで出たのだが、このときばかりは思い切り寒かった。日の出を見ようと出てきている観光客、また、登山のために朝早く出かける人らがきっちりフリースやコートなどの防寒ウェアに身をくるんでいるのとは対照的に、このときばかりは相当に間抜けな格好であった。山の緑に囲まれた地であるから放射冷却現象も強く、日中が暑ければ朝は冷え込む、朝が冷える時ほど、日中の気温もあがる。アスファルトとコンクリートに覆われた都市にはない、これが当然の、自然の寒暖の差である。


車窓から見るシュピーツ、トゥーン湖畔
車窓から見るトゥーン湖畔(シュピーツ)

 

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