空路2題 (閑話休題)

前回の更新からだいぶ、間が空いてしまったけれど、再開。ウォーミングアップがてらに最近あったニュース、新聞記事から。

日航が国際線も再編、3路線運休・減便

日航がまとめた国際線路線再編計画によると、

「収益性の低い成田―チューリヒ線は今春以降、運休」

という。(2007/01/17日経他各紙)

これまでチューリヒ線は夏季のみ週3便を運航していたが、今後は

「ニューヨーク、パリ等の出張路線(ビジネス路線)を増便」

するということで、プライベート(純粋な旅行、観光)客では収益もあげにくい・・・、ということか。僕が訪れた昨夏は往復とも満席だったし、ニーズはあると思うんだけれど。

直行便で行けるメリットは大きかった。スイス入りした初日のうちに、第一滞在地のグリンデルワルト入りできた(既述)ことに加え、最終日もツェルマットからチューリヒまで移動だけに終わらず、時間があったからチューリヒ観光もできた(後述予定)。復路が夕刻出発という使い勝手の良さは大きかった。

もうひとつ直行便にはスイスインターナショナル エアラインズ(SWISS)があるけれど、こちらはどうなるのだろう? 直行便が1社のみになると、値上がりしたりしないかな。いずれにしても、今後は直行便の選択肢が減る分、時間を優先したい、時間を買いたいと思う利用者には制約が出てくることになるだろう。

「隣席確約」への関心多く

もう一点は、同じく空路がらみの話題で、前回の最後に触れた「隣席確約」について。

前回から、旅の出発前編として、更新していたブログ記事をベースにしたページにしている。利用していたのはレンタルブログだけれど、ブログの方では簡単なアクセス解析(アクセス数や時間帯等)もできるようになっている。

マウリチウス教会
ツェルマット、夜のマウリチウス教会

そのうちの一つに、サーチエンジンからどんなキーワードでブログページにやって来てくれたのか分かる仕組みがある。そのブログも肝心の現地では更新せず(できず)、出発前の2か月足らずの更新だけにとどまった、今は更新の止まったまま放置されている状態であるけれど、それでも今なお、検索エンジンからたどって訪れてくれるケースが続いているようだ。

例え更新が止まっているホームページ、ブログにもそれなりの効用はあるものだな、と実感するのだが、キーワードとして多いもののひとつに「隣席確約」がある。他には「国際FAX」(これは次回以降にまた別途)等。

今回の僕は結局、ツアーでなく、航空券も単独で手配したので機内の座席も自分で事前に指定して買えたのだが、ツアー旅行として申し込むときは、夫婦でも家族でも恋人でも隣席が保証される訳ではない。隣席、並び席を確保するにはツアー料金に加えて、別の「上乗せ料金」が必要、ということを前回に書いた。旅行約款だか何だか、「※注意事項」として枠外に小さな文字で記されている。僕もこれに気付いたとき、驚いた。「それはないんじゃないの・・・」と、納得しにくい気持ちがあった。

「隣席確約」はなぜ生まれたのか

これは僕だけでなく、誰もが同じような思いをしているからなのだろう、先日、日経新聞の記事で詳しく述べられていた。

(2007/01/14日経新聞)
「海外ツアーの値段どう決まる? 追加料金で分かりにくく」

「エコノ探偵団」と称して、世の中の経済事象の「なぜ?」に応えるべく、探偵事務所職員がその背景、原因を調べるという筋書きの、毎週日曜連載の人気コーナー。ちなみに、このコーナーが支持されているのは単なるQ&Aにとどまらず、ビジネスにも必要な「なぜ?」を見つける力=自らが課題設定してそれの解決をさぐるプロセスを示してくれるからだね。

記事は、パックツアーにも追加料金がかかることに客側の不満があることを探ったもの。代表的なのが「隣席確約」(並び席保証プラン)で、昔はこうした追加料金はなかったが、これは2001年9月11日の米国で起きた同時テロがきっかけなのだという。

かつて海外パックツアーでは旅行会社の係員が空港で参加者全員分をまとめてチェックインし、座席をその場で割り振っていた。同行者同士はほぼ確実に隣同士に座れたが、これでは乗客名簿に載っている人が本当に搭乗したのか直接確認できない。航空会社は同時テロ後、団体でも搭乗客本人が個別にチェックインするようにやり方を変えた。

しかし今度はチェックインが殺到する混雑時などには隣同士の席を確保できるかは分からなくなった。確保するためには、航空会社に追加料金を払うことが必要になったのだという。

さらに、隣席確保の追加料金は全額が航空会社に支払われるわけでもないという。

ある旅行会社の人は「うちの会社では、隣同士のシート追加料金の1-2割を販売代理店への手数料に回しています」と打ち明ける。ツアーの低価格競争が激しい中、追加料金は拡販の原資にも採用されているわけだ。

記事ではその他にも、原油高で航空燃料が高騰したことによる転嫁料金としての「燃油サーチャージ(特別付加運賃)」等、ツアー代金本体に含まれない追加料金の多いことを指摘している。

チラシや新聞広告では39,800円!! と低価格をうたっていても、実際には結局、数万円以上の追加出費が必要なのでは消費者も怒る。それでは詐欺そのものだ。探偵団は公正取引委員会をも訪ねて、表示方法の今後の改善を期待していることにも触れている。

パックツアーを組む旅行会社にも事情はあったわけだ、と分かったけれど、それで不満が解消されるわけではない。記事を読んで、団体客でも個別にチェックインする必要は分かった、でも、混雑時に「なぜ、航空会社に追加手数料を払わないといけないのか?」。記事にもあるように、「最初からこれだけかかると言ってくれればいいのに」というのが、誰しもの思いだろう。

「国際政治経済の変化が、海外旅行の追加料金を生み出している。その詳細はまだ分かりにくい部分がある」

と探偵団も結論づけている。


 

  Related Entries


Message

メールアドレスが公開されることはありません。