ツアーの制約 1

不満というほどではないけれど、のホテル

灣仔(ワンチャイ)の高層ビルとドラゴン
灣仔(ワンチャイ)の高層ビルとドラゴン

今回は友人O君を訪ねることが一番の目的であったから、往復の航空券とホテルだけ手配すれば(してもらえば)よかった。利用したのはH.I.S.(エイチ・アイ・エス)。新聞広告やチラシが店頭に置かれている格安ツアーである。ただ最初、僕は「ツアー」という認識がなかったから、申込み後に少し手間取った。ここでは少し、そのことについて。

僕らが出かけた6月は、夏休み前の梅雨の時期というせいもあってか、ハイアット・リージェンシーに泊まるプランが格安だった。このホテル、日本では大阪にもあるし、「ハイアット」部分だけなら、東京や福岡にもある。誰もが知っているブランド名である。最初、記したように、香港最大の繁華街の地下鉄尖沙咀駅すぐという、行動拠点としての立地条件もベストな利点をもっている。グレードも上から2番目のクラスとくれば充分、満足できるだろうと思った。・・・が、そうもいかなかった。

繁華街の真ん中過ぎて、雑然とした周囲の、例のボロビルに取り囲まれている。もちろん、香港最大の売りであるナイトビューは楽しめない。窓から見えるのは、通りを隔てた古いビルの外壁と、部屋の中で働く人の表情まで手に取るように分かるリアルな光景である。

歯ブラシとひげ剃りが用意されていなかったのにも唖然とする。自分で持参するタイプの人にはたいしたことじゃないとはいえ、いくらなんでも国際都市のホテルで・・・。フロントに頼んで初めて持ってきてもらえたが、これがまたひどい代物で、ともにリサイクルしてるんじゃないかと本気で思えるほどのものだった。フロントも20歳前後の若い従業員ばかりで、少なくとも「格」というのは感じられない。ちなみに、最高級クラスは、名前は似ていて非なる"グランド・ハイアット"である。

観光ツアー

ホテルはまあ、こだわる方ではないから歯ブラシ以外は充分だとして、今回の旅程が"ツアー"ならではの制約を受けたのは、2日目に観光コースというのが組まれていたことによる。最初、観光はオプションとばかり思っていた。国内の、例えば「東京3日間」というのと同じように、往復航空券とホテルだけがセットになっているものとばかり思っていた。A、B、Cと3コースある中の、Cにフリーコースというのも実際にある。

ところが、6月のキャンペーン期間中、Cのフリープランは選べず、否が応でもA、Bいずれかの観光コースを選ばねばならないことになっている。A、B両コースは、市内をバスで観光するプランのそれぞれ朝・昼食付き。食事代と交通費が浮く分、「お得」であることは確かだ。でも、滞在3日間の2日目に半日、拘束されるのはあまりに時間が惜しい。特に、今回は友人O君が3日間フルアテンド可能ということだったから、用意された観光プランへの義務参加は余計なお世話でしかなかった。

バスツアーというのは、つまり、H.I.S.を利用してこの日、日本各地から香港にやってきている人が集まるというもの。出発日も出発地も宿泊先のホテルも滞在期間もまちまちだけれど、H.I.S.を使って来た、という共通点だけで20人が集まってバスに乗り合う。だから、朝もそれぞれのホテルをひとつずつ回ってツアー客を拾ってゆく。それでいて朝食はバラバラにセットされていたようだ。

A、B両コースはいずれも、確かに香港の主要なポイントを半日で効率よく巡るようにはできている。特に香港島南側のレバルス・ベイにはバスでないと来るのが難しいという意味では、唯一、行けて良かったなと思える場所だった。ただ、前夜、久しぶりの再会をヴィクトリア・ピークで存分に楽しんだ僕らには、ここも含めて、全ての地点でとにかくもう、睡眠不足の身に降りかかる暑さがたまらなかった。


レパルス・ベイに建つカラフルなドラゴン
レパルス・ベイに建つカラフルなドラゴン

 

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