海外で通じる手話も覚えなければ

1/8(土)  オリンピックパークのサブグランド

メルボルンの顔、フリンダース駅
メルボルンの顔、フリンダース駅

今日は陸上チームに競技種目のない一日。定められたスケジュールはないから、遊んでもよかったが、そこは真面目に練習。朝夕それぞれ、オリンピックパークのサブグランドでしっかり身体を動かした。サブグランドはトラックレーンが2コースだけだけれど、グランドいっぱいにとっているので日本では珍しい500mコースとなっている。長距離ランナーにはこちらの方がペース把握しやすく、カーブも緩やかで、おまけに内部は前面芝で都合いい。何より、温暖な気候とランニング好きな市民という土地柄とで、走っていない方がもったいないくらい。

でも、今日はこれまではホテルから走って往復していた距離を歩いた分、疲れた。ホテルから競技場までの2kmは、走ると短い距離だが、歩くとしんどい。しかも今日は寄り道の街ブラもしながら2往復だったから。

夕方は例のように多くの選手が当日競技のアップとして、また、明日以降の練習として集まるのだが、1万mで失格となったウクライナの選手も元気に走っていた。すれ違う時、ちょっと気まずそうであったが、彼も入賞ほしさにずるく1周ごまかしたわけでなく、自分で気付かないまま(審判員に注意されないまま)走りやめてしまったんだろう。4年に一度のろう者五輪で、意図してでなく失格の烙印を押されて帰国することになると思うと、それもかわいそうである。ウクライナ選手団は陸上だけでも相当メンバーの多い国だけに、置かれた立場を思うと同情せざるを得ない。挨拶だけじゃなく、声をかけたいけれど、そこまでのニュアンスは伝えきれないのが残念。ウクライナって何語なんだろう?

ブリスベンからやってきた親子

今日はまた天気よく、青空が美しかったから、帰り道、オリンピックパークとボタニックガーデンを挟むヤラ川から臨むメルボルンの街並みをカメラに収めようとしたら、ベンチに座っていた男性が「ジャパンから?」と(手話で)話しかけてきた。隣の年配の女性はデフリンピック公式ポロシャツを着ている。それで、僕は彼女がスタッフなのだろうと思って、こちらも遠慮せずたずねてゆくと、彼らはろうのお母さんと聴者の息子で、ブリスベンから観光にやってきているとのことだった。

ヤラ川
メルボルンを流れるヤラ川

何より驚いたのは、息子の彼の日本語が堪能なこと。メモ帳に日本語を書かれた時は目が飛び出た! なんでも、学生時代に日本語を勉強し、日中韓3カ国で計10年過ごしたという。僕の方が豪手話を理解できないと、いくら彼が日本語、英語、豪手話に堪能でも、どうしても会話はスムーズに運ぶとはいえないものの、それはそれで大いに話が弾んだ。「学生か?」とたずねられて、37歳だと答えたら二人とも驚いていた。特に童顔の日本人に比べて、どうしても欧米人は老けて見えるから、彼が35歳ときいても僕は驚かなかったが・・・。

名刺を見ると彼は通訳者で、エリートだけに「仕事忙しいんだろうね」とたずねたら、それでも「まずは勉強、次に仕事」という。僕が「豪手話ができなくて・・・」といったら、彼は「メルボルンでできます」ときっぱり。彼のような勉強家からすれば、滞在中に手話くらい覚えて帰らなきゃ! ということなんだろう。ごもっとも、である。昨日の豪日手話のバイリンガルといい、今日の彼といい、やはり、言葉をたくさん知っていると世界が広がっていいな、と思う。もちろん僕の母ともそう年齢の違わない彼らを見ていると、聾のお母さんを連れて(通訳も兼ねて)、ブリスベンからデフリンピック観戦とメルボルン観光を兼ねて旅行しているというのは、素敵な親子だなと思えた。

昨日も車で8時間かけてやってきた家族(こちらはパパがろう者で、ママと子ども3人が聴者)と出会ったように、この大会期間中、オーストラリア国内のろう者が大勢、やってきている。100年目? の全豪オープンも始まるし、特に今は季節的にもいいんだろう、観光客でメルボルンはにぎわっている。


 

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