早生まれの不利

早生まれは損か

40歳を迎えるに当たっての雑感。

昨年末の週刊「エコノミスト」(2006.12.19号)。「よく効く経済学(11)--学年単位での競争は公平か~早生まれの不利が尾を引く可能性~」の論を面白く読んだ。

これは以前からよくある指摘をあらためて紹介したもので、別の調査がベースになっている。

まず、政府サイトにあるまじめな研究論文(URLは後述)

小学校入学時の月齢が教育・所得に与える影響(内閣府 経済社会総合研究所)

もうひとつ、こちらはスポーツ選手を各競技別に詳しく調べ上げたもので、グラフ付き。非常に興味深く読める(同じくURLは後述)。

早生まれは損か(バレーボールガイド)

将来にも及ぶ影響

学齢期における早生まれ(1~3月生まれ)の子どもは、知力、体力を含む発育面での遅れから、同学年の子どもらとの競争で不利である。これは小中高の学齢期中には当然のこととうなずける。例えば、小学校の全学年で、早生まれ(1~3月生まれ)の子は、4~6月生まれの子に50m走のタイムで負ける。もちろん、「能力」が劣るのではなく、年を取れば仕事にしろ何にしろ年齢差は関係なくなってゆくことを皆、理解している。

面白いのは、その学齢期の遅れが「機会の逸失、損失」に結び付くこと。また、その子に、たまたま同学年の子との競争に負けた、という経験が「苦手意識」として刷り込まれ、将来の学歴や所得にまで影響してしまう、という指摘。

なるほど、さもありなん・・・。先のサイトで詳述されているように、特にスポーツ面でそう。例えば、野球にしろサッカーにしろ、チームが結果を出そうとすると、試合で起用されるのは、当然、体格の発育の早い子どもら。競技者として成長するには、試合に出場するという経験を積めるかどうかが非常に大きい。百の練習より一の実践。

プロに進むなら、野球でいえば甲子園出場が必須条件。その甲子園に出場するためには、高校時代のほんの一、二年間が勝負。小さな頃から「出場機会」に恵まれて試合慣れしている、それゆえに自信を持っている子らが有利。

裏付けるようにプロ野球選手もJリーガーも圧倒的に年度前半生まれが多い。

年度末生まれの僕も子どもの頃から野球をやってきたので分かるなぁ。自分の実力、センスのなさを棚に上げちゃいけないが、幼少時からの出場「機会(経験)」=「自信」が後々まで影響する、それは本人の支配できないところという面も大きいから。

プロスポーツの中で早生まれ選手の多い競技は・・・、あった! 競馬。3月生まれが最多。そもそも日数の少ない2月生まれさえ2番目。逆に4~6月生まれが最少。騎手は小柄であることも求められるし、球技やチームプレーでもないせいかな。推測するに、経験も自信もある4~6月生まれが、まず野球やサッカーのメジャーな人気競技のパイを奪い、あおりで「能力」を活かすチャンスのなかった早生まれが消去法的に流れてくるのかもしれない。

慶応幼稚舎では生まれ月による有利・不利が出ないように、入学試験も誕生月でグループ化しているとか。先の「エコノミスト」では、同学年間の競争が子どもの将来にまで影響を及ぼしている現実からすると、学齢期の競争には慎重な配慮が必要で、「学年」制を絶対視することなく、柔軟に運用すべきだ、と指摘している。

まあ、スポーツ少年団の監督に子どもらの生まれ月に応じた配慮を求めるのは、現実的には難しいかもしれないけれど、子どもの成長を考える上では頭に入れておいていいデータではある。

最強ジョッキー武豊も3月生まれ(これは家系的、遺伝的要素の方が大きいかな?)。数少ないが、桑田(4月1日生まれ)の例もあるぞ。ガンバレ、早生まれの子ども達!




 

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