児童扶養手当 36年ぶり拡充

対策はまだ序の口ながらも

来年度予算で低所得のひとり親世帯に給付される児童扶養手当が拡充されることに。ここ1、2年こどもの貧困対策に注目が集まるようになっていた、僕も4年前に阿部氏の日経論壇を読んで興味を引かれ、その著作を読んでいた。後、ずっと関心を持ち続け、かつ、エントリの機会をうかがっていたこと。

子どもの貧困──日本の不公平を考える | 本棚

その年、職位研修の演習テーマが「時代を担う子どもたちの育成」で、僕は事前提出を「児童扶養手当の拡充」として出したことがある。もちろん制度自体は全国一律のもので、それに県独自に加算することや対象が限られることや、が実現可能性という点で難しいことは承知ながら。

僕自身(当時も今も)思うのは、子どもに関する色んな施策、事業がある内、行政がターゲットにするのがたいてい、いつも両親+子どもという一般家庭(理想家庭)であるという点。子ども向けの行事を企画して、そこに行けるのは週末が普通に休日で、お金も普通にあって、両親が連れて行けるケースのものが大半。それ自体が悪いわけではないが、元々、恵まれている家庭に恩恵が及ぶばかりで、ひとり親の子や貧困にある子などは行きたくとも行けず、の機会も得にくい。結果、益々、教育や経験や・・・の格差が拡大する。

当時の研修は、グループ討論で誰か1つの案を膨らませて最後に発表、という定例パターン。僕の班では講師の押しにより「パパママ学級」という、内容はよく覚えていないが(当時もエントリしたが情報保障がなかったので)、しかも、まずは県で実施というものだった。個人的には、選ばれた内容はともかく、「どうして一番、恵まれている公務員で・・・」と強く疑問に思ったのだが、最後に発表されたどの班の案も壮大な事業で実現性は薄いもの(夢はあっていいと思う)で、ふた昔前、イベント流行りの頃の元部長講師の好みだろうかとの印象が強かった。

当時、自分としてはそれなりに調べたり考えたりしたつもりではあるが、もちろん、僕自身の事前レポートもいばれるものではない・・・(後掲)。今回の36年ぶりの拡充、実現は、放置されていた貧困、格差の拡大助長という観点からすると、第1子の額が変わらないことやその他、まだまだ問題は一筋縄でゆかないだろうが、少なくともひとつ実現し、関心・注目が高まるようになってよかったと思う。

<4年前の事前提出抜粋>

〇現状認識

  • 本県の母子世帯数率 1.7%(全国 1.5%) H17国勢調査
  • 母子世帯の年間収入 212万円(全世帯 564万円) H18全国母子世帯等調査他
  • 現在の生活状況 「苦しい、やや苦しい」77.7%
  • 現在の悩み 「生活費」66.4%(複数回答)
  • 行政への要望 「各種年金、手当の充実」51.8%(複数回答) H19県実態調査

〇具体的な事業内容・提案

  • 児童扶養手当のうち、児童2人以上の加算額への上乗せ
  • 1人目支給手当額(満額支給で月額41,720円)に比して、あまりにも少額である2人目加算(月額5000円)及び3人目以降加算(同3000円)額に、県独自で増額を図る。
     →2人目及び3人目以降加算=ともに10000円へ増額
  • 単県措置分所要額  人× 円+・・・

〇主旨

  • 「薄く広く」のばらまき的給付でなく、不安定な所得環境、経済的に恵まれない家庭環境の子どもへの支援に重点を置く。
  • 父子世帯への手当支給において法制化前に先行自治体の独自給付があったように、国制度の不足を補完し、子どもを大切にする県としての姿勢を打ち出す。

阿部氏のことは、今月初旬の「AERA」で読んだ頁も興味深かったのでまた、別の機会に。

20151229nikkei
2015年12月29日 経済教室

 

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