金メダルでも生活苦

金メダルを売りたい

今日の朝日新聞スポーツ面コラム「ハーフタイム」

asahi.com: 金メダル16個売却へ 生活困窮の中国女子ランナー - 国際

2007年4月10日(火)朝日新聞

誰か私の栄光を買い取って――。99年北京国際マラソン(女子)で優勝し、03年に引退した艾冬梅(アイ・トンメイ)(中国)が、生活に困り、現役時代の16個の金メダルを売りに出す。AFP電が9日、伝えた。

ポップコーン行商の夫と2歳の子どもと暮らす26歳。自身も衣料品販売で生計を立ててきたが、「北京の家賃は高い。メダルを売るほかに道がない。1個1000元(約1万5000円)で売れたら」。

「賞金を持ち逃げした」として元コーチとは今も係争中だ。「8年間努力して、勝利で中国に栄光をもたらしたのは私。どうして一銭も手にできないの?」と嘆いている。

マラソンの不経済

常々思うけれど、マラソンほど金銭的に報われないスポーツはないと思う。

用具面、環境面に莫大な出費を強いられるというのではないけれど、一日も欠かせぬその苦労と忍耐の長い長いトレーニングの結果がたとえ世界一でも、必ずしもカネには結び付かない。

プロ野球選手なら、試合途中でベンチ裏で煙草を吸い、オフにはゴルフ漬けで、入団後、数年も過ぎればでっぷり太って、一度、引退した選手でも軽々とホームランダービーのトップになれて数億、数十億円稼いでいけるというのに。

サッカーをはじめとする他の競技界も嘆く。でも、それが事実、現実。やっぱり野球はセンスが必要とされるから。見て面白いから。松坂のメジャーデビュー戦チケットなら、数万、数十万払ってもいいと僕も思う。

親が我が子を英才教育するのに、野球ならカネはかかるけれど、子どもの頃から名門高校への入学までをがんばってラインに乗せれば、あとは成功すれば充分、モトは回収できる。今夜のバリバリでも放映されていたが、ゴルフも然り。

記事の彼女の思いも分かるけれど、国家のために尽くしたつもりでもマラソンがカネにはなりにくいこと、マラソンは誰でもできる、始められる分、趣味のレベルにとどめた方が無難、賢明という覚悟は必要だったかも。

26歳というからまだ頑張れる年齢でもある。中国長距離界といえばかつて震撼させた馬軍団の選手らは今、どうしているのだろう?

マラソンは、人気はあるのに観戦料の要らない競技。金銭面でいえばどこまでも報われないマラソン。それでも大勢の(というか、大半の)ランナーが趣味レベルにとどまらず、深みにはまってしまうのは、この競技の、カネはむしろ失うばかりでも、それ以上の魅力を知ってしまうから。



 

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 comment
  1. mutanaka より:

    ワンジルが,今年 ハーフ58分台の世界新2回出して,2回の賞金が合計31万ドル(3700万円)。陸上としては立派な賞金ですが,ゴルフや野球と比べると。。
    趣味レベルの各種スポーツは,儲けになる事はまず無いですし,自分もランニングに出会えて良かったです。ありきたりですが,やっぱり 簡単に身体が健康的に絞れて飯が美味い事/練習した分が成果(試合)に報われ易い事でしょうか。
    フルマラソンをレースペースで走るなんて,日頃の地道な練習があってこその,火事場の馬鹿力ですよね(^^;

  2. より:

    mutanakaさん、おひさしぶりです(^^)
    走ることははまりやすいですね。
    僕自身、就職後も草野球のためのトレーニング(=終盤、バテるから)だったのに、今ではごらんのとおり。
    サッカーやスキーや・・・といった選手も皆、そう。
    今日も通院に向かう途中、道路脇を走っている人が少なくないこと・・・。
    職場の人等で、知っているのですが、シリアスとまではいかなくても休日の朝まで走っているのってすごいなぁ、と思っていました。

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