十年の縁

十年一昔

陸上部初練習。10kmT.T後に監督の奥さんと会う。ちょっと寄られた折りということであったが、随分、久しぶりの再会だった。監督の奥さん、という呼び方も失礼かもしれない。僕には、Yさんのご主人が監督、という順序で知ったので。

Yさんとは、10年前、1996年の全国身体障害者スポーツ大会で一緒になった間柄。県選手団役員団のうちの、役員の方。同じ職員とはいえ、会うこともほとんどないもので、ほとんど10年ぶりだったろうか。

十年一昔、を意識させられる。ちょうど正月休み、十年ぶりに同窓会に出たこともある(これも別途)。正月は、年賀状でも一年に一度だけ、思い出す相手のいることを考えさせられる時期である。

おりづる大会の縁

10年前のその、全国身障者スポーツ大会(広島での開催であったことから、通称「おりづる大会」)が、僕にとって、人生の大きな契機のひとつであった。この年は、全国ろうあ者体育大会へも初めて出場し、ランニングの世界が大きく広がるなど、20代最後の年であれこれ、精力的に頑張ったものである。

Yさんをはじめとして、この大会を通して選手、役員団とも大きな親交をもつことができた。選手は、聾学校、盲学校、養護学校からの、一回り近く年下の若い生徒らが多く、彼らとも仲良く楽しめたが、同時に、世代を同じくする役員団の方ともより親しくうちとけることができた。

事業所管の障害福祉課担当は、僕の同期でもあったから、彼と一緒であることが大いに心強かった(今は壁一つ隔てて働いている)。もう一人、聾学校の先生から役員入りした女性も同学年で、例の「ひのえうま年度組」同士、気が合ったものである。市の障害担当課から役員として入団した女性職員は僕よりもずっと若いのだが「・・さんのおかげで私が行ける」と逆に喜んでもらえた(=聾学校、盲学校、養護学校の生徒や施設生の場合は、先生や施設職員がそのまま役員として付き添うのだが、僕のような「無所属」の場合は、市町村職員がそのつとめを果たす)。全く縁もない、しかも年下の女性に付き添ってもらうのも変だが、でもこれをきっかけに親しくなることができて、僕も大会期間中を楽しませてもらった。

大会に出場しての成績がどうだったかよりも、選手役員団として約半年、練習や合宿も行いながら大会に臨んだ、大会の熱い興奮の中をともに過ごした記憶が強烈で今に至っている。どのくらい強いかというと、若い学生(でなくとも)らにとっては修学旅行以上に感激の連続で、感極まって泣き出すことも珍しくないほどである。

僕にとっても、忘れることのできない経験である。当時の役員、選手の数人とは、会うことのなくなった今も年賀状のやりとりが続いていて、やはり、Yさん同様、今年は特にメッセージも多くあったから、10年前が懐かしく思い出されていた。あらためて、貴重な経験をさせてもらい、いい親交の縁が持てたなと思う。あのときの完走記もまたいつか、簡単な形でも残しておきたいと考えている。


 

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