ランニング障害

たかが...されど...

スポ-ツ障害を防ぐ
スポ-ツ障害を防ぐ
著者:中原英臣

ランナーなら誰しも経験のある、また持続的に抱える悩みの種。

原因はいたってシンプルで、使い過ぎ、オーバーユース。筋力不足や柔軟性低下といった前提もあるけれど、ランニングというのが本当に単調な動作(=二本の足を交互に出す)の、かつ膨大な数の繰り返しなので、人により時により基準は違うけれど、どこかで「これより先、使い過ぎ」のラインを知らずに越えてしまう。

このサイトに限ったことでなく、おそらく世の中「どうすれば速く走れるか」といったトレーニング論よりも「どうしたら痛みを治せるか」の治療法、アドバイスの方がうんとニーズがある。コーチよりドクター。関心があるのは他人の完走記より私の痛み。

考えてみると、ランニング障害なんて、他のスポーツ競技に多い突発的、急性的な「傷害」(外傷)と違って、多くは歩行や日常生活には支障のないもの。医者のいうとおり「しばらく休んで様子を見ましょう」が選手をいつもどおり落胆させるけれど、でも一番の正解。たいていは時間が治してくれる。

要はやり過ぎないこと、休むこと。でもそうはゆかぬランナーを救うために世の中、ランニング障害に関する研究やサポートも手厚くなっている。スポーツドクター、アスレティックトレーナー、スポーツマッサージ、鍼灸・整骨・整体・カイロ等、各種治療院。普通に歩けるのに、普通に日常生活は送れるのに、生きることの必要条件ではない、あるいは走ることの代わりに別の何かを見つけることでも代替できそうなのに、なんて贅沢な悩みであり、出費。

それがクオリティ・オブ・ライフ (Quality of Life, QOL) だといってしまえばそうだけれど、トシをとればラインが下がる、機能も落ちるのは当然のこと。いいトシをしてジタバタせずにギャーギャー騒がずに「所詮はランニング障害」。

「ランニングと障害」というタイトルにしたかったのが本旨で、生活には支障のない、いつか治る「ランニング障害」と違い、自分の「障害」は治ることはないし、あらゆる場面で叩きのめされる、永遠に立ちはだかる壁。リハビリは毎日の傷付く精神のケア、トレーニングは折れない心の鍛錬。


 

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