貧血エンドレスと健康診断

貧血エンドレス

爪には色んな身体の症状が出るものだが、「スプーン爪」といわれる、中央がへこんで反っているのは貧血。この爪のへこみは貧血初期の兆候でなく、もう既に相当、進んでいる、深刻な状態を示している。しかも一度、陥ると回復に結構な期間を要する。だから、爪がへこむと、かなりやばい、と僕は思っている。

爪が波打つ(横から見て)、というのはこうだ。へこんだ爪も髪の毛同様、少しずつ、成長して(伸びて)ゆく。最初、へこんでいた中央部分が、段々、先の方にずれて(移動して)ゆく。時間はかかるが、1~3ヶ月もすれば貧血は大体、改善されるように、爪のへこんだ部分も先っぽに到達してパチンと切り取られたら消えてなくなる。めでたしめでたし・・・といきたいのだが、中央部のへこみが先っぽに到達する頃、根本の白い部分、新しくめばえた爪がまたへこんでくれるのだ。つまり、横から見て、爪の中央部が山で、その両端が谷、というウェーブの状態。僕の場合、一度、へこむと、大体、2~4回、これを繰り返す。へこみが先っぽにずれる頃「どうか次はへこみませんように」と必死で願っている。

注:この経験則は4年続けて貧血を繰り返したことによる観測によって得られた。

まあでも、繰り返されるへこみの3、4回目くらいには、貧血そのものはだいぶ治ってはくれている。出現が遅れるように、実際の貧血の進行(回復)状態とにはズレがある。遅行指数みたいなもんだ。僕も今まだウェーブしてるが、今回、走れた(2006年中長距離記録会)ように、だいぶ治ってきているとは思う。

健康診断 揺らぐ信頼

ところで、この時期、学校、企業、官庁・・・では健康診断の時期。血液検査の結果で今の状態を知ることができる(僕は不安だったので、健康診断を待てずに4月にも調べてもらった)。

ところが、この健康診断、必ずしも評価に信頼性が持てない項目も多い、という(2006年5月7日付け日経新聞記事)。

概要をざっと記すと――

  • 厚生労働省の研究班が調査した結果の報告書
  • 検診対象の24項目のうち受診を進める「強く推奨」「推奨」の判定が出たのは血圧、空腹時血糖など9項目のみ
  • 残りの項目は「推奨できない」「有効との証拠なし」
  • (「血液一般」も有効との証拠なし部類)
  • ただ、「有効の証拠がない」とは「無効」ということではない
  • 専門教授も「臨床医の感覚としては、報告書よりは役立つ項目が多いと思う」が、「GOTやBUNのように、別項目の検査があれば、ほとんど必要ない項目があるのは確か」
  • 厚労省は現在、健診システムの見直しを進めている

検査項目と推奨レベル(厚労省研究班)

推奨レベル 検診項目 対象疾患
強く推奨 喫煙についての問診 喫煙
血圧 高血圧
推奨 飲酒に関した質問 問題飲酒
うつに関する質問 うつ状態
身長、体重(BMI) 肥満
聴力に関する問診(高齢者) 聴力障害
視力検査(高齢者) 視力低下
空腹時血糖など 糖尿病
脂質 高脂血症
どちらとも言えない 聴力検査(高齢者) 聴力障害
B型肝炎ウイルス抗原 B型肝炎
C型肝炎ウイルス抗体 C型肝炎
推奨できない 聴力検査(一般人) 聴力障害
検尿(尿糖) 糖尿病
有効との証拠なし 自殺に関する問診 自殺リスク
身体診察 非特定
視力検査(一般人) 視力低下
認知症問診 認知症
検尿(尿たんぱく) たんぱく尿
血液一般 鉄欠乏性貧血
尿酸 高尿酸血症
肝機能 脂肪肝
心電図、負荷心電図 虚血性心疾患
胸部エックス線 肺癌

健康診断・人間ドック 揺らぐ信頼(2006年5月7日付け日経新聞)より


この記事が掲載されたのは連休最終日の5月7日。実はこの翌日から僕の職場でも健康診断がスタートすることになっていた。しかも僕の所属する部局は初日の8日。この記事を読んで受診をためらった人も多いのでは。

血液検査までもが「有効との証拠なし」というのは意外。さすがに今のところ、血液検査以外に頼るものはないので、これはパスできないけれど。ただ、健康診断でも内科受診でも、試験管のようなものに3本も抜かれるのは多すぎるように思う。シスメックスのように、その場でできるなら耳たぶからの一滴で済む。輸送の必要上、ある程度の量は必要と分かるけれど、もうちょっと負担の少なくなる方法はないのだろうか。おまけに、健康診断での血液検査は、血を抜くのがあまり上手でないので、それでなくてもかなりの低血圧で血が抜けにくい僕は毎年、恐々と手を差し出している。

パスしたいエックス線

今回の記事の中では、特に

エックス線による被爆を生じる胸部エックス線検査など、受診者の負担が大きい

という。

実はエックス線検査は聴覚障害者には鬼門の項目である(苦)。「息を吸って、吐いて・・・」と離れた部屋から指示されるのが分からない。特に胃検診をエックス線で行う(バリウムを飲む例のヤツ)など悲惨。キュウリのようにいちいち、身体を転がされ、ひっくり返されてしまう。

でも、この記事を読むと「何だ、受けない方がいいんじゃないか」と思える。もう、エックス線検査には自信を持って「NO」といおう! と思って最終日の健診に臨んだ・・・のだが。黙って受けずに済ませたら、職場の庶務担当の方を通じて電話で呼び出しがかかる。担当課職員も前、同じ職場になったことのある子だっただけに、やはり、大きな職場(システム)の中で「受けたくない」というのは、方々に迷惑をかけてしまう(どちらもお手を煩わせてすみません)。観念して、あっさり折れてしまった・・・。僕が女だったら、ウソでも「妊娠(の可能性有り)」でパスするのだが。

健診の受診は義務なのかどうか、については、労働関係法(この場合、労働安全衛生法)がからんでくるようだ。やはり、使用者に安全健康配慮義務があることから、健診実施義務もあるようなので、雇用される側は受けざるを得ない。受診も義務として従う必要があるが、今の受診項目は必ずしも有効性が保証されたものではなく、今後、見直される、という認識を持っておくのがよさそうだ。

思い返してみると、学齢期の健康診断の聴力検査ほどイヤだったものはない。色覚検査が廃止されるなど、今ではだいぶ診断のあり方も変わってきていると思う、病気や障害の早期発見の意義は分かるが、クラスメートらの居並ぶ前で公然と指摘されるのは、若いだけに傷つくもの。本人にとってどうしようもないことには配慮をお願いしたい。


追記(2006/08/24)

この後もX線検査に関する報道は多くなされていた。全国民に関係するものだけあって、マスコミも注目度の高いものとして精力的に取り上げているようだ。最近、厚労省の方針が定まったとかで、今週初め、また、今日(2006/08/24)も日経、朝日、読売に記事が掲載されていた。どうやら将来的には、胸部X線検査については、現行の全年齢から40歳以上に限定されそうである。僕は来年から40歳だが・・・。

2006/08/21朝日新聞・時時刻刻によると――

  • 昨年4月の結核予防法改正で結核対策の一律の健診は原則廃止されたことで、同法に準拠する労働安全衛生法で決められている胸部X線検査も廃止すべきかどうか=「X線論争」
  • 企業の義務であるX線検査は、経費を少しでも削減したい企業側は効果のはっきりしないものや無制限な拡大には消極的
  • しかしながら、全廃されると、減収見込みが80億円にもなると推定される病院や検査機関。さらには放射線技師の雇用問題も深刻である

今回の「40歳以上」が折衷案とされるのは、両方への配慮があったからといえるようである。


 

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