腓骨疲労骨折 5 × 冬の喝采 2

黒木 亮(2008年刊 講談社)

2009/02/14 第6章読みかけ、2009/02/15メモ

著者を苦しめたのも疲労骨折

2008年刊講談社

貧血、腓骨疲労骨折、アキレス腱痛・・・他の相次ぐケガ・故障で走れない今の自分には、本書の、同じく故障で走るに走れない著者の闘病記の側面でもある部分が殊の外、身に沁みて、慰めにもなってくれている。

前回は本棚に収録したが、今回はここケガ・故障カテゴリに。

というのも、昨日、読んでいたのが、ちょうど著者が疲労骨折に見舞われたという競争部入部後の箇所。前日(一昨日)に記した「疲労骨折 4」で自分の整理していることと絶妙にクロスして気分の入りも違った。ランナーなら誰しも共感できるだろう箇所。

一昨日、記したランニングによる疲労骨折の起こりやすい箇所を再掲すると──

  1. 脛骨

  2. 中足骨

    足の甲が痛むケース。ランナーには第2、3、4中足骨に頻繁に起こる。サッカー選手に多い第5中足骨に起こるジョーンズ骨折が治りにくいのに比べて、このタイプは治りやすい。

  3. 足舟状骨

    足アーチ頂点近くの要の骨。いったん亀裂が入ると非常に治りにくい。

  4. 腓骨

  5. 大腿骨

    太くて頑丈である部位だが、競技レベルの高い選手には起こりうる。

  6. その他

    女子に少なくない骨盤(恥骨)の疲労骨折など。治療に数ヶ月を要する。

中足骨疲労骨折

著者は大学2年次に競争部入部を認められての夏合宿の頃から、右足に痛みを感じる。

左足の土踏まずの怪我の亡霊に怯えているうちに、別の箇所が痛くなってきた。

今度は右足である。右足の人差し指、中指、薬指の3本に軽い痛みを感じていた。


痛みは足の付け根あたりから、足の甲に移動してきた。

病院に行くと果たして疲労骨折だと診断された。まさしく第2、3、4指あたり、足の甲が痛む「中足骨」疲労骨折で典型的なランニング障害。

ただこれは、記したとおりに比較的、治りやすい。著者も目指していた郷里の北海道選手権出場は見送らざるを得なかったが3週間足らずのギプス療養で回復させている。

舟状骨疲労骨折

一方、その前に、長いこと著者を苦しめたのが、左足の土踏まずの痛み。こちらは高校時代から大学入学後にかけての非常に長い期間、走れないでいた。

回復力の強いはずの十代、二十代の若い選手で、ここまで治療の長引く、治癒されないケースというのも珍しいのではないか。中学時代から旺盛に走っていた事実があるにしても、ランニング障害というのは基本的には時間の経過が治癒してくれるものである。

大学入学後の6月、体育講義の教授に相談して教えられた病院を受診した時、「靱帯が伸びたか切れたかしたんだろう・・・」との診断をくだされている。2度目に円谷幸吉を執刀したという院長の診断でギプスをはめることを提案され、その甲斐あって無事、走れるようになる。

ここで思ったのは、「土踏まずの痛み」とあるけれど、これも実は疲労骨折ではなかったか? ということ。本書中ではずっと原因不明のものとして扱われている。唯一、靱帯かも・・・としか触れられないのだが、一昨日、記した「足舟状骨」の疲労骨折の部位と一致するし、この箇所が非常に治りにくい、というのとも合致する。

まして、その原因が中学時代という、骨の一番、形成される時期のハードワーク──朝早くから寒い北海道の硬い路面を、年齢相応以上の距離、走っていた──が原因であったなら。

もちろん、原因が分かったといってどうすることもできなかったかもしれないが、疲労骨折には普通、しないギプス療養が最終的に救いとなった、これも筋力が落ちることと引き換えにしてでも強制的に安静を図るしかなかったということなのだろう。

その後も持病として折に触れて苦しめられる。実はまだ読み終えていないので、この先に別の展開が待っているのかもしれない、あくまで僕の推理に過ぎないことなのだが・・・。

今回、こうして色々と僕も学ばされている。もちろんケガは予防が第一で、起こさないことが何よりであるけれど、仮に不運に見舞われた時でも「疲労骨折が起こりうる」部位を知っておけば対応はそれなりに違ってくる。指導者も選手自身も。



 

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