第64回福岡国際マラソン選手権大会 - 6

集団自殺のような勢い

2kmを通過して大濠スタート組と合流。例年、記録を狙う大濠組の俊足ランナーがある程度先行することはうなずけるが、ある程度、どころではない大群衆! 百人以上いたろうか。今回は僕がよりスローなペースなのを差し引いても多過ぎる。さながらパニックに陥った動物の崖に突き進む集団自殺のような光景。「正気か」と思いつつ僕もその群衆の中へ。

X51.ORG : 羊1500頭が集団自殺か トルコ

後から飛び降りた羊達は、先に飛び降りた羊達が山積みになり、モクモクとしたクッションとなっていたため、運良く一命を取り留めたという。

http://x51.org/x/05/07/1027.php

今回の僕もまさに、後発スタートが幸いして命拾いした一匹・・・

5kmは17分34秒とまだ体感より充分に速い。みんなこの暖かさでアップがいつも通りなら自覚しないまま身体が動きすぎているんだろうな、と分かる。みんなが動くからつられてついていってしまう。これはきっと後半、大量に倒れるだろう姿が見物だ。ハーフまでも持たないんじゃないかな。

「みんな慌てるな」って忠告してあげようかと思ったが、本人もそうなりそうなので自戒。5km過ぎ、きいていた予定のペースよりだいぶ速い真人さんに追いつく。彼にだけは「みんな速過ぎるよ」と直接、伝える。

ちなみにその後は選手それぞれだったろうけれど、僕も今回は最初の5kmのラップが一番、速かった。もちろん最初がある程度速いのは当然でもあるのだが、いくらなんでもBグループのあれだけの人数が突っ込んだのは異常な光景。百戦錬磨のベテラン選手も例外でなく、それくらい最初は皆、動いていた。潰れても「攻めたんだけどね」という格好の言い訳は与えてくれるが、おそらく選手の多くもそのつもりのないままに気付けば速かった、のではないだろうか。

2年前のシューズで

Mizuno ウェーブスペーサー RS3
Mizuno ウェーブスペーサー RS3

今回、履いたシューズはだいぶ迷って決めた。昨シーズンの4本(洞爺湖、デフリンピック、福岡、びわ湖)を走ったアディゼロジャパンが「歓喜のイエロー」なら、今度は「情熱のレッド」バージョンを新しく用意していたのだけれど、練習不足と予定外のマメも加わって取り出したのがミズノ・ウェーブスペーサーRS3。

ミズノの中ではGLシリーズの次に位置する、ちょっと地味ではある、トレーニング兼用モデルといったところ。でも軽量で、かつ、シューズ全体のつくりのバランスがとてもいい。昨年の福岡後に坐骨とアキレス腱を悪化させてしばらく走れなかった、かなり不安な中で1月末の駅伝を走った時、タイムよりも安定性重視でこのシューズを初めてレースで使ってみたのだが翌週の10kmレースも続けて、いずれも案外、良かった。

それもあって今回、両方を持参していた。当日の朝もまだ決められずにいたが、これも今回「普段とは違うコンディションだから」と気分を変える意味で選択。

でもあまり福岡を走るような選手がレース用に使うシューズではないかも。ちなみにプレハブでボロボロのいかにも練習用(アップ用)として脱がれているのが真人さんのトレーニング用だった。それより古い2008年製。今は2010年版のRS4だが、人気があるのか、後継がないのか楽天ではほぼ売り切れ。

そのシューズの成否は半々くらいだったろうか。5km過ぎ、室見川を越えるあたりから左足裏が痺れてくる。シューズのせいかどうかは決め付けられないが、ラスト5kmならともかく、この時点で足が痺れるようでは「今日はダメかな」と思いながらも最後まで走り切れたという意味では悪くはないシューズだ。これからも時々、足の調子に合わせて使えそう。

マメ治療に反省

悪化させてしまっていた水マメ
悪化させてしまっていた水マメ

裂けたまま治らずにいたマメの方は宣言通りに朝、瞬間接着剤で固めたつもりだが、当たり前ながらそれで42km持つことはなかった。これは本当にケアレスミスというか、注意して早めに対処しておけば治りも早かったもの。これだけ見事に裂けると歩くのも痛くて変にかばって足を傾けてしまう。直前の練習もできず、レースも、と反省させられた。

指に水マメ、あるいは血マメができるのはしょっちゅうのこと(今回のレース後も両足指に血マメができていた)。このときも同時にできた足指の水マメの方が剥け方がひどくて心配したのだが、足指の方はそれほど動かすことのない分、治りも早い。

治りが遅いのは、やはり接地を避けられない足裏の方。モノに当たる、接地する時に痛いのは無論、たとえ足裏が当たらないように工夫しても痛みが強いのは皮膚が伸びて裂け目が広がるから。普段、意識していないけれども、そもそも足裏は着地の都度、アーチが思い切りつぶれ、また押し返し、と相当な伸縮を繰り返している。

なんでもないことでも人間の身体の非常によくできていること、痛みを感じずに身体を動かせることの有難みと、かつ、その状態を維持することの案外、大変なことを、こうしたとき痛切に思う。


 

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