第62回びわ湖毎日マラソン (8)

2007/03/04 大津市皇子山陸上競技場発着、草津市新浜折返し

データあれこれ

記録を集計しての大会結果ページはIBMのサイト。この頃は全選手の5km通過ラップが公表されて、選手としては恥ずかしいが、周囲としてはこれ以上ない関心事で有り難い。僕の結果は以下の通り。

  通過 Lap 順位 気温
5km 17:00   120/152 19.0
10km 34:30 17:30 122/152 19.9
15km 52:08 17:38 128/143 22.0
20km 1:09:35 17:27 125/131 20.8
half 1:13:30   121/130 20.5
25km 1:27:27 17:52 114/121 20.0
30km 1:46:48 19:21 110/112 23.5
35km 2:06:54 20:06 92/93 22.1
40km 2:28:00 21:06 86/90 20.0
Fin 2:37:41 09:41 84/90 20.0

データ分析

ただIBMのサイトでは全選手、全区間タイムの一覧がないので不便で見づらい。ページ上のデータをエクセルにコピペして自分で加工してみた。

表示形式が時間値になっているので、ラップ計算のできるのは助かったが、IBMらしくないミスも有り。5、10、15kmの通過タイムは時間と分がずれている(=表示は15:14でも値が15時間14分になっている)ので、ちょっと修正が必要。全選手の一覧、もし興味ある方、申していただければエクセルファイルでお渡しできます。

全選手の5kmごとのラップ、それから完走者の前後半差も興味深く読み取れる。後半タイムが前半を上回ったのは1位のラマダニ、2位のキプラガトの2人のみ。ゲブレシラシエ然り、世界で勝負するには、今は35kmからさらにペースアップしてゆける脚力が必要な時代。

デジタルの世界

エクセルに落としたついでに色々とながめてみると面白い。分析というほどではないが、成功した福岡より、今回のような失敗レースの方が、検証のしがいはある。

例えば、90人の完走者の平均ゴールタイムは2時間26分49秒。ただ、0~100点の上下限が決まっているテストと違って、平均値(アベレージ)が必ずしも意味を持つものでもない。よくいわれるのは、世帯の平均貯蓄額が1200万円といっても、それは一部の金持ちが平均を押し上げているもので、中央値(メディアン=データの真ん中)は800万円、最頻値(モード=最も多い層)は200万円未満ときけば実感の持てる数値になるのと同じ。

今回の中央値(=順位の真ん中。今回でいうと45位と46位の間)は2時間27分02秒。平均値とも大差ない。今回は特に遅い層が多かったのかどうか・・・。最頻値は、2分おきで区切ってみると、2時間24~26分の層が11人と最多。何分おきに区切るかでまた微妙に違ってくると思うけれど、やはり出場資格(2時間30分以内)となる2時間24~30分の層が30人と集中している。

全選手のゴール記録分布

ゴールタイムは上位と下位とでは絶対の力の差があって、単純な比較に適していない面もあり。相対的に比較できるような別の指標として、前後半差というのを見てみると、平均値は8分2秒。これも、もちろん大きく潰れた選手が押し下げているから。それでも一桁で収まっているのは、ハイレベルな大会ゆえ。

全選手の前後半タイム差分布

中央値は6分41秒。最頻値は4~6分の層で17人。グラフの方が視覚的に理解しやすいと思う。僕(10分超)も潰れた方だが、もっと大きく(過激に)潰れた選手の相当に多いことが分かる。前後半差を最小限に抑えて、1、2分以内くらいにとどめるのが理想で、このレベルの大会では、3分以内がまあ合格点といえる範囲だろうか? 今回のレースは、前後半差3分以内でさえわずかに15人(16.7%)と、成功裏にレースを運べた選手の非常に少なかったことが分かる。

他にも、30km以降の失速度合いをパーセンテージで見るとか、出場資格タイムとゴールタイムとの乖離度、といった全選手の相対的な比較に適している指標、あるいはマラソン資格で出場した選手とハーフ資格の選手とのそれらの違い・・・等々、色々と見方はあると思う。

また、もっときちんと論を展開するなら、もちろん、今大会だけでなく、これまでの大会と比べた方がいい。最初に触れたように今回の完走率が6割を切っているのと同時に、絶対数も90人と2桁数値(過去5年はいずれも3桁)で、優勝者のタイムや選手の好記録との相関がどの程度あるのか、毎年、天候コンディションが違うのは当然で、それらも加味してデータを分析してみると、面白い結果が出てくると思う。

冷徹な数字のはっきり残る、記録の世界のマラソンは、そういった分析にきりがない。でも、それらはどこまでも机上の計算。デジタルの世界。分析は他に任せるとして(=そういうサイトがあると面白いね)、やはり、ランナーは走ってなんぼ。計算より理論より、足動かさないと。


 

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 comment
  1. みっちー より:

    興味深く拝見させて頂きました。
    最初の表で目に付いたのはラップではなく順位。
    羊さんの順位は後半あがりっぱなしです。
    もちろん羊さんの前を走っていて棄権した方もいるでしょうが、それもレース。で、ラップをみたら、イーブンとか尻上がりでなくむしろ相当苦しんでいるラップ。レース全体が相当に過酷であった事がこの表で想像できます。
    全後半差のグラフも興味深いです。全後半差の少ない方が、あまりいないという過酷なレースがここからも伝わってきました。

  2. より:

    書いた後でまた思ったのですが、今回のようなサブ30ランナー、国際級トップランナーが集まるレースでは、こういうコンディションの時、早めに見切るでしょうね。
    「完走」がほしかった僕とはレベルが違うので・・・。

  3. みっちー より:

    「前後半」がすべて「全後半」になってました。すみません。

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