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第15回浜村杯秋穂ロードレース
2006/11/19 秋穂中学校発着
いつかチーム結成
ずぶ濡れのランナーが最後のゴールを目指す
会場に到着して聾ランナーS君に出会う。お互いダイレクトに話せる数少ない仲間。彼がいつもかわいい奥さん同伴であるのも、僕と同じような事情が少なくないだろうと思う。ちなみに今回の僕は単身参加で、T君にもきかれた妻は、というと、スタート前の時間まで家で熟睡中のようだった。
会場は例により知った顔が多い。また、同好の士でつくるクラブやチームも新しいものが色々とできていることが分かる。
ちょうど駅伝シーズンでもある。ずっと以前、手話サークルで言ったことがあるが、いつか駅伝のチームが組めるくらいに県内のDEAFランナーが増えてくれるのが僕の夢である。その昔、聾者がチームを作って出場した、マスコミにも取り上げられたときは、日本各地から集めたくらいで、聾ランナーは多いとはいえない。基本的に聾者は普段、聴者とのコミュニケーションに苦労しているから、休日等は気兼ねなく話せる同障者同士の場に集まる。同障者同士はコミュニティの結束が非常に強く、そこでは日頃の鬱憤をはらすかのように、ものすごくおしゃべりである。にぎやかである。
独りになりがちなところに、わざわざ、プライベートな時間、趣味の場にまで一人になることが求められる「走る」だけの競技に面白みを見出せないというのが、あるのだろうと思う。逆に一人でもできるからこそ、の面白みも大きいのだが。あと、障害者運動その他の活動がとても忙しい、というのもある。それでも、生きているうちに、僕が走ることをやめる前に、一度くらいチームをつくって走ってみたいものである。
翌日、遅れて知ったがS君も入賞のようだった。おめでとう! 今はまだ県内に聾ランナーは少ないけれど、後継が出てくるまで頑張りたいね。
走れただけでよし
過去、エントリーしながらも欠場の多い大会。4年前は重症の貧血に陥った。3年前も懲りずに同じ事を繰り返す。一年おいて昨年は腸腰筋がちぎれてシーズン終盤の一週間、休養を余儀なくされた。
相性が良くない、といったネガティブな発想に安易に陥りたくないが、どうも僕は夏から秋にかけて体調をうまく順化させることが苦手なようで、鬼門の大会であることは確かである。
今年は何とかなりそうだと思っていたところに、週末に思わぬ故障の頻発。足裏のマメなど、故障の部類に入るものではないとタカをくくっていた放っておいたら、深い切り傷にまでなってしまった。アカギレというと情けないが、ナイフで切り裂かれた感じで歩くのも痛い。傷の部位をできるだけ接地しないようにかばって走った、足裏の外側だけ使って着地していたら、今度はスネ(腓骨)に痛みが伝播した。ここまでは理解できるが、さらに右足のアキレス腱に痛みが出るにいたっては首をかしげた。週末は土日とも雨。足裏に最悪なのはもちろん、経験的に雨の中を走ると色んな部位に故障を誘発しやすいように思うけれど、どうだろうか?
当日朝、雨が降っているようならやめようと思っていたが、判断に迷う小雨・・・。結局、レース中は降られてしまったが、痛みは悪化せずに助かった。
次は本命のマラソンへ
レース展開──
ケガがあったから余計に慎重に走った。「レースはしない」と心して走る。
2kmもゆかずに離されてゆくが付かず追わず。後ろがどのくらい付いてきているのかもまるで分からなかったが、ちょうどこの日の東京国際女子の土佐のように一度も振り返らず、気にせず、ひたすらマイペースを貫く。
10km中間点の通過はやはり悪い。この時点で先行の3位、4位(ゲストランナー除く)の背中ははるかに遠く、300m近く離れている。300mといったら1分差。残り10kmで追いつくためにはキロ6秒縮めないといけない。経験の浅いランナーならともかく、上位を走るようなランナーがハーフ程度の距離で簡単に落ちることはまずない。自分がキロ1秒上げてゆくのが簡単でないこともよく分かっている。
相手が3秒落ちて、自分が3秒上げる。無理だろうと思いつつ、でも少なくとも視野にランナーがいることは嬉しいもので(直線コースが長く、かなり前方まで見通せるのがこのレースの良さの1つ)、あくまで無理せず、15kmのコーナーを曲がってから少しアクセルを踏み込み、でもラストスパートは決してせず・・・と、色々、この日はクールに考えながら走った。結果、残り2kmで4位には追いついたが、3位には届かず。
タイムは自己ベストの出た2年前に比べるとだいぶ悪いが、覚悟できていたとおり。ひとまず走り切れた、僕にとって鬼門のレースを悪いなりにうまく乗り越えられた、かわせたことは、次につなげられるはずでそれで良し。
3キロ、5キロ、10キロ、20キロ・・・、もちろん距離が伸びるときつい。短い距離にもそれなりの苦しさがある。それぞれに魅力はある。でも、やっぱり、走ることの魅力は、醍醐味はマラソンだとの思いを強くした。
次は、いよいよのマラソンである。
2006-11-23









