第13回鱒渕マラソン

2004/11/07 鱒渕貯水池周回コース

各地でレース

フルの部、スタート
鱒渕ダム管理事務所前をスタート

11月、シーズン本番。この日は出場する大会に大いに迷った。津和野SL健康マラソンと、旭グリーンアドベンチャーマラソン(旭GAM)のどちらにすべきか。今年3月の完走記にも述べたとおり、津和野は僕が1年で一番、楽しみにしているといっていいくらいの大会。例年なら3月末に開催されるが、来年、町が合併するため前倒しして開催されるのだという。ただ、今年はここ2年、足を遠ざけていた旭GAMに出場したい気持ちが高まっていた。レース後の散策、文化芸術的側面なら絶対に津和野だが、参加賞や入賞賞品、レース後の猪汁のおいしさという、色気より食い気側面なら文句なしに旭GAM。まさに苦渋の選択。同日開催がうらめしい。もったいない。

直前まで決めかねていたところに、三転して出場を決めたのがこの大会。 夕やけマラソンのページで述べた江頭さんとその後、メールできるようになったのだが、その江頭さんが出場すると知って、猿真似のように僕も急きょ、申し込んだ。例えるなら、ちょうど今、開催されている日米野球初戦で先発した巨人の上原と、メジャー、アストロズの豪腕クレメンス。上原が最初にピッチングフォームを真似た、憧憬し崇拝しているのが、42歳にしてなお、ばりばりに活躍する328勝投手クレメンスだというように、僕も、43歳にしてクレメンス以上にバリバリのトップランナー、江頭さんに師事したい、と色気食い気の迷いを捨てて第三の選択を決したものである。

レース概況

江頭さんから、「このレースを練習にするなら、(1)レースペースで30km迄走るか、(2)(1)よりやや遅いペースで40kmを走り抜くかのどちらかで」とのアドバイスを受ける。「どっちも難しいなあ」と最初、思う。何分、フルのレースを練習にする、という考えがこれまでの僕にはない。フルは一年に一本(多くて二本)で充分と考えていた。狙いの大会に向けて気持ちを高めて、一発! ゴールと同時に玉粋! というのがこれまでの僕のパターンである(その意味でも一年を締めくくれる防府読売はうってつけ)。

フルを走った後、身体に残るダメージも分かっているし、フルは走ってみてのお楽しみ的要素が強いから、「練習で」走るというのが恐かった。それでも、このレースはダム湖を4周回するコースだから、30km走のつもりなら3周でやめることもできる。その気楽さがいいから、とりあえず行けるところまでと思って江頭さんについていってみる。

最初、5kmは10人くらいが先頭集団をつくっていたが、7km過ぎで江頭さんと堺君(とびうめクラブ)の2人を残して、僕を含めた後の選手が遅れ始める。「わざわざ新幹線で来て、10kmも持たないか・・・」とふがいなくて、何とか13kmで2人に追いつく。その後は、レースペースどころではない、僕には全力の30km走となったが、何とかくらいついていった。

2周→3周目へ(右から江頭、堺、金子)

30kmを過ぎて「2人もペースを落とすかなあ、やめるかなあ・・・」と内心、期待したのだが、そこが2人と僕との大きな格の違い、というやつ。僕が4周目でGIVE UPしたのと対照的に、堺君はギアを上げてか、江頭さんを追い抜いてゆく。堺君が江頭さんに数メートル差を付けたところまでは僕も見えたが、その後はすぐに視界から消え去っていった。結局、僕は2人と6分遅れてのゴール。終わってみたら、江頭さんが抜き返して1位、ときいて、また、驚いた。僕には(1)のつもりのペースも、2人には(2)少しゆっくりの40km走だったみたいだ。後ろから見ていても、やはり、2人の走りのうまさ、というのがよく分かった。

ランニングクラブ主催のいい大会

隣県、北九州市で開催されているのに、この大会のことを僕は全く知らずにいた。非常に大きなダム(貯水池)で、中国の幽玄的な光景のようなのだが、この「鱒渕(ますぶち)」なる名前が最初、読めずに、今なお僕は、「わにぶち(鰐淵)」と読み誤ってしまう(マスが棲んでいるのは似合いそうだが、ワニがいるとちょっと恐い・・・)。それはともかく、非常にいいコース、いい大会だなと思った。晴れ、無風というこの日のコンディション(きっと各地の大会もそうだったろう)にも助けられて、周囲もベストやそれに近いタイムの人が多かったようだ。コースもほぼフラットで、半分は涼しい木陰の中を走ることができる。多過ぎた台風と、11月に入ってなお暖かい日の続く天候のせいか、まだ今ひとつだったかも知れぬが、少し色づいた紅葉も良かった。走路はサイクリングコースを兼ねているようだったし、少年自然の家ではキャンプが実施されていた。軽ハイクをされている方も居て、「楽しく自然を走ろう!」のとおりに楽しめるコースだった。

この大会は、ランニング愛好者の結成した北九州ランニングセンターの実施するもの。プログラムによると、参加費だけで大会がまかなわれる、手弁当スタッフによって成り立っているという。そのあたりの、素朴なあたたかさも存分に感じられた。僕が締切直前に急きょ、申し込むこができたのも、事務局の方の配慮のおかげであった。ゴールタイムが自分の時計より24秒遅れていて、次順位走者に8秒差に迫られていた、そんなはずはないけど、まあそれもいいやって許せる。山口からなら旭GAMや津和野の方が至近距離で、会場で山口のランナーと何人か出会った、県庁陸上部メンバーもいたのには正直、驚いたけれども、走り終えて、大会の良さを知ると、それもうなずける。

会場に向かう朝、新山口駅では、これから新幹線で僕らが小倉に向かおうとするとき、逆に九州方面からやって来た人が旭GAM行きの送迎バスに乗り込んでいた。すがすがしい秋晴れのこの日、津和野も旭GAMも鱒渕も、どれを選んだランナーも存分に楽しめたろう。


鰐淵ダム
静かで大きな湖面


 

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