第13回浜村杯秋穂ロードレース

3年ぶり、晩秋の秋穂路

僕はここ2年、申し込んでおきながら貧血がひどくなって欠場、というのが続いていた。大会が近付くと、近辺に「レース開催にご協力を」という看板が立てられるのだが、ここ2年はそれを見るたびに、胸中、泣いていた。走ってダメならまだ、あきらめもつくが、何がつらいといって、走れないで棄権するほどみじめなものはない。それだけに今回は、感無量、というのは大袈裟だけれど、朝、秋穂に向かう気持ちは他の大会とはまた違う、嬉しさがあった。

3年ぶりに出てみると、コースが一部、変わっているのに少し面食らう。7km過ぎの折り返しは交通規制で車を停めれないからなんだろう、藤尾山公園の連絡橋(歩道橋みたいに道路の上を横切る形)を渡るべく、ぐるっと旋回するようになっていた(うってつけの場所にあるのが憎い)。その分、16km過ぎの浜内折返しがとってつけ加えられたようにぴょこんと走路がずれているし、ラストのゴール前も10kmの部選手と交じらないように、反対側の坂を最後の最後に駆け上がるようになっていた。ちょっとしたことなのではあるけれど。

最初1kmだけ調子いいなと思ったら、案の定、すぐにペースダウン。3番手グループとして4kmで後ろに十数人の集団に追いつかれているのに気付く。「やっぱり、レベル高いな」と思う。「5kmや10kmと違う20kmレースで、おまけに前半が強い向かい風なのだから最初から飛び出しちゃダメだな」とも反省。格好の風よけラビットとなった。でも、ペースメーカーとしては失格。追いつかれてからでさえ、キロごとのラップは3分1秒、3分2秒があったり、3分50秒があったりと、僕にペースをつくる力は全然、ない。

終わってみると、このでたらめなペースが追いついた後続のランナーを(結果的に)揺さぶったのか? 意外にも初めての入賞。表彰される6位までの選手中に自分がいるのは非常に場違いのように感じられた。20kmは、28歳の時に初めて走ったサザンセトでの記録がずっとベストのままだったのが、これでようやく更新できた。その間、この大会を初めて走った7年前、30歳のときは1時間25分56秒もかかって、おまけに随分、年上の女性ランナーにも抜かされたことがあるだけに、思いもひとしお。

維新公園ランナーズ

ところで、山口市には維新公園競技場の外周にジョギング用コースがあって、ここは、東京でいえば皇居、福岡でいえば大濠公園のように、仕事を終えた夕方~夜間、また休日に大勢のジョガー(と、それに負けないくらいのウォーカー)で賑わう。そこに今春から「見たことのない速いランナーが現れたなあ」と思っていたら、3年前のこのレースで、途中、少し競った(そして振り落とされた)U君で、今、周南市から県庁に派遣されているのだと知った。

このレース前水曜日、県庁陸上部の練習日として競技場が使えるからと、今年2月以来、9ヶ月ぶりという、実に久しぶりに数名の部員が集まってペース走(という一応、もっともらしい名前のメニュー)を行ったのだが、そこに、彼も加わってくれていたのに驚いた。でも、実は僕も前々からずっと「県庁にいる間はどうぞ競技場を使って一緒に練習しよう」と思っていたので、嬉しかった。今回の練習も十河君が声をかけてくれて実現したもの。こちらも僕の方でも、かねがね「みんな、<部>なんだから、たまにはそれらしく集まって練習しようゼ」と思っていたところ。

でも、僕自身、計画的に練習する方でなく、その日の体調で走るかどうかを勝手に決めるから呼びかけづらかった。あと、きこえないという身では、こういうところで聴者に対してリーダーシップを取りづらいところもあった(逆もそのはずで、きっと、みんなも「何をやる」とか、どんな情報がある、とか、簡単なことでも僕には声をかけられないところがあると思う(*))。この水曜日も体調が悪くパスするつもりでいたけれど、十河君の熱意に応じて、また、U君がいてくれたから、おかげで僕にも非常にいい練習になった(今回のレースにもきっちり効果が出た)。あと、寒い中を、ずっと立ったままタイムを計ってくれた監督とマネージャーにも感謝。

常々思うのだけれど、維新公園でいつも走っているランナーは皆、レベルが高い。単に速い、というのではなく、それぞれ各自の年齢や走力で、走るということに対する姿勢が高い。特に50~60代とおぼしき年配の方の熱心さに頭が下がる。皇居や大濠公園よりもこぢんまりとした小都市な分、常連は大体、みんな顔を覚えてしまえるところもいい。他のランナーの姿から学べるところが大きい。

ここで走っている人のことを、僕は勝手に「維新公園ランナーズ」と呼んでいるのだけれど、これも常々思っている、陸上部とか所属云々に限らず、タイムトライアルとか、インターバルとか、ペース走とか、競技場を使って、あるいは外周で、それっぽい練習のときは一緒にやれれば、なおいいと思っている。

陸上部ランナーの一部(写真提供:松井君)

ゴール地点、みんな苦しそう・・・。(風が強かったからね)

筆者
Finish
宮崎選手
宮崎選手
山田選手
山田選手
山村選手
山村選手
綿谷選手
綿谷選手
古林選手
古林選手

2004/11/21 秋穂中学校発着


 

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