第43回玉造毎日マラソン

2000/09/15 玉作史跡公園発、玉造温泉ゆ~ゆ着

ミレニアム、目覚めて公認初レース

西暦2000年の“ミレニアム”。この年、僕は、突然、走りに目覚める。

6月の山口市陸上選手権、7月のナイター陸上と、記録会的トラックレースに初めて出場する。駅伝やロードレースを楽しんでいたそれまでの“FUN RUN”から、何だか少しだけ「陸上競技」に近付いたような年だった。脱皮しようとしていた。

この玉造マラソンに出てみようと思って、この年、初めて陸連への登記登録を行う。例年、全国ろうあ者体育大会の時期と重なるため「いつか・・・」という気持ちはあっても、思いをかなえられずにいたのだが、この年はろうあ者体育大会の陸上部門が開催されなかったためである。松本さんから市選手権の後に勧められて買った、県庁陸上部のユニフォームを初めて着るレースであった。そしてもちろん、僕自身、初めての公認レースへの出場であった。

伝統ある有名なこのレース、少しこそばゆく感じられた蛍光イエローユニフォームの披露目として僕にとっては充分過ぎるほどの舞台だった。シューズもかっこいいアディダスクバトRCに新調して、意気込んで乗り込んだ。

以下、当時、機関誌に寄せていた原稿。

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高橋尚子と僕との天と地の差の2つのレース

耐暑レース

9月の連休初日、島根県玉湯町街発着、宍道湖沿いの松江市を走る玉造マラソンに出場してきた。半年前から意気込んでいたのだが、暑い時期のレースということにだけ少し、不安があった。当日配布のプログラムには「耐暑レース」という言葉が何度も繰り返されていて、この大会初出場の僕を思い切りビビらせてくれた。それでも、これまで出場した阿蘇・久住山系を走る岡の里名水マラソンのような、ものすごい坂があるわけでない。コース自体は極めてフラットだし、体調もいい。当然、自己ベストを狙って臨んだ。どちらかといえば、寒さより暑さの方に自信があるつもりだった。

・・・が、大甘だった。ものすごいレースになってしまった。

38km辺り
38km辺り、山家様御提供

台風の影響による異常な蒸し暑さと、宍道湖からの強い風が吹きつけてくる。「風があって」「蒸し暑い」という矛盾するようなコンディション。後半になると、先を走っていた人がバタバタと棄権してゆく。完走した人よりも、4箇所の途中関門で制限時間をクリアできずに失格になった人の方が多く、全出場者124人中完走者48人、実に棄権及び失格者が76人という信じられない結果になった。

こっぱみじん

同行した陸上部の監督は、今回が11回目の出場。昨年の10回で表彰されたという、開会式会場にもそのことが張り出されてあって、僕もあらためて尊敬させられた。

その監督から前夜の夕食時、「2時間40分台を目標に・・・」という僕に「3時間20分位だろうよ」とすげなく返される。「何も走る前から意欲をそぐようなことを言わないでも・・・(いくらなんでも3時間は切れるだろうよ)」と思ったのだが、その通りになってしまったのだから頭が上がらない。

この監督さえ関門をクリアできない結果となったレースで、「この暑さの中を完走できただけでも立派」と誉められたことが、本当に嬉しかった。

30kmまで抑えて走っているつもりが、25kmでもう足が動かなくなった。30kmでは「自己ベストを・・・」なんぞと考えていた自分が浅ましくなった。

大好きな野球もバレーも、テニスもスキーも、その他もろもろの趣味を半分以上捨てて練習している、それなりの自信を持っていたつもりなのに、35kmでは「自分は走ることに向いていないのではないか?」と本気で考えた。「みんなも棄権しているし、僕ももう止めよう」「走ることそのものもやめてしまおう。テニスかスキーが上手くなった方が、よほど女の子と仲良くなれて楽しい」と思った。とにかくもう、それまで、ちょっと走れるつもりでいた自信なんてこっぱみじんに打ち砕かれた。

初めての陸連公認レースだったから、後日送られてくる記録表に全選手の5kmごとの通過タイムまで載っている本格さにも驚いた。このラップタイムをながめていると、個人順位の変動ぶりがよく分かる。最初の5kmをトップで通過した人が、ゴールは僕(30位)の次だったというのだから、レースのすさまじさがあらためて分かる。きっとこの人も走っていて屈辱的だったろうが、よく棄権せずに走りきったものだと思う。

1週間後、シドニーオリンピック女子マラソン

島根といえば、地元の仲間を応援するということで、松江のFさんとも、「スタート前かゴール後に会えるかなぁ」と話していた。スタート後まだ1kmの地点では、沿道にいたFさんの姿を僕が先に見つけて手をあげる余裕もあった。僕もまだその時は、緊張した面持ちでりりしかった? かもしれない。用があったFさんは、いったん応援を離れたので、再びゴールに駆けつける予定が遅れてしまったらしく、「ゴールに間に合わなくて残念~」と後でメールを送ってくれた(=僕のゴールが速かったわけではない、もちろん)。

いや、でも、この時ばかりは見られなくて良かったョ、ホント。 最後はもう、メロメロのヨレヨレのヘナヘナな姿だったからね。

台風も通過した翌週には、「完走」ならぬ「乾燥」注意報まで出て、さわやかな秋空が広がった、その日以降の夜から急に冷えるようになったのも皮肉だったなぁ。

僕なんかとは対照的にシドニーオリンピックの女子マラソン、高橋尚子はすごかった。これも5kmごとのスプリットタイムが16分だとか17分だとかTV画面にも出るのだけれど、どのくらい違うかというと、僕の5000mのベストタイムがかろうじてよかったくらいで(ホッとしちゃいけないが)、つまり、僕が5kmを全力で走るときのペースで彼女は42.195kmを走り通すわけだ。

イヤイヤ、すごいね。僕も機会があればまた挑戦してみるつもりだ。

by ゼッケンナンバー<77>

玉造毎日マラソンイラスト


  • エントリー142名 出走者124名 完走者48名(完走率38.7%)
  • 気象状況
  • 時刻 9時 10時 11時 12時
    風向 東南東 東南東 東南東
    風速 5.1m/s 5.1m/s 4.1m/s 3.2m/s
    気温 29.7度 29.3度 29.6度 29.1度
    湿度 65% 69% 67% 70%
    天候

  • 記録
  • 5k 20:21  
    10k 41:23 (21:02)
    15k 1:02:14 (20:51)
    20k 1:23:44 (21:30)
    25k 1:45:51 (22:07)
    30k 2:10:02 (24:11)
    35k 2:37:22 (27:20)
    40k 3:05:46 (28:24)
    Fin 3:18:07 (12:21)

 

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