曲がれない男 映画「あなたへ」

人を想う心

あなたへ

あなたへ
著者:森沢明夫
価格:630円(税込、送料込)
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かつて映画「鉄道員(ぽっぽや)」では冒頭から号泣し通しだったこともある、もういつ最後になるかしれない健さんの6年ぶり主演作。幸運に日本語字幕上映があったので初日に見逃さず鑑賞。

今回もしんみり、ぐっと・・・で涙を抑えるのが大変な、立っているだけで、見つめているだけで語らずとも観客の心を奪い泣かせてしまう、それだけで映画館に足を運んだ者を満足させる何とその存在感の稀有で圧倒的なことか。

今回は脇を固める、というより彩る、といった方が正確な豪華布陣。長塚京三、ビートたけし、佐藤浩市、大滝秀二、原田美枝子に草なぎ君や綾瀬はるかまでそれぞれが強烈な存在感を発揮していて、健さん一人で充分なところ、かえってもったいないつくり。

富山から長崎まで向かうという進行上、ローカルなロケ地たくさん、おまけに宮沢賢治と種田山頭火も大切なプロットで、と観終わった後に「何だったのだろうね」と語りがいのある内容。

そんなあれこれ多すぎて健さんの主役性が薄れてしまいそうな、でもそれが主題であり亡き妻の遺志であり、その存在が周囲を立ち上がらせて不思議な作品。

満足度:★★★★
2012年日本
2012/09/09 ワーナー防府にて

2012年8月17日日経新聞 映画「あなたへ」特集
2012年8月17日日経新聞 映画「あなたへ」特集

曲がれない、一筋に生きている。それが高倉健という俳優なんだと思う。僕にとっては理想像です。


うまい汁を吸っている人には美しさも温かさも感じない。人間の美しさ、琴線に触れる部分は、負けた人、失敗した人の生き方の中にしか見いだせないのではないか。

降旗康男監督


人生は切ないんだよ。その切なさを奥歯でクッと噛みしめなければ、本当にきれいな夕陽は見られない

2012年8月17日日経新聞 映画「あなたへ」特集


 

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