翔ぶが如く(一)

人物論

STAY HOME としてでなく、その前から読み始めていてようやく1巻を読了。

期待していた以上の読み応えで、物語として出来事が進行するというより、とにかく著者司馬による出来事なり人物なりを評する、断じることの連続。

西郷隆盛について少し知ってみたいつもりが、維新前後の何十人の人物評が微に入り細を穿つというのか、繰り返し語られる。ナポレオンや信長や秀吉や(2巻になると)足利尊氏や・・・、19世紀末の列強とアジアと・・・な具合に、日本史と世界史と地理を学ばされている感じになるが、教科書的な表面しか知らなかったことを司馬史観で知ることになる面白さ、というか唸るばかり。

1頁ごとの濃さが強くて1巻読み終えると逆にアタマに残っているものが...(頭脳の容量不足もあり)で何度か読み返してやっと少し輪郭が定まる感じ。よく、どの頁でも好きなところから読める、という評の仕方があるが、これなんかも1~2頁ごとに、充分過ぎるほどの物語があって、さっと読めるようでいて結構疲れる。

十巻セットで買ってしまったので、遅読な自分なりに頑張って読み終えたい。

「かの人はまことに妙である。一日かの人に接すれば一日の愛生ず。三日かの人に接すれば三日の愛生ず。しかれども予は接するの日をかさね、もはや去るべくもあらず。いまは善悪を越えて、この上はかの人と死生を共にするほかない」


 

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