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獅子王
強くなったか
「銀婚式」のことを連載開始時に書いたので、今度の連載も期待を込めてエントリしてみます。
毎日新聞日曜別刷り「日曜くらぶ」の連載小説、5月からは重松清氏による「獅子王」(毎日を購読してるのではないけれど販売店からのサービスで日曜版だけ入れてもらっています。ありがたい限りです)。
重松さんは中高を山口で過ごされた、講演にも来られているけれど著作を読んだことはない(講演も自分は聞きようがないので縁はない)。今回のが初めて。かねてより実力と面白さはきいているので、いいきっかけになるかな。
前回連載の「銀婚式」がやや年配層の世界だったからか、今度のは成長した主人公の子ども時代がキーポイントになりそうな、これも角田さんの前々回連載「ひそやかな花園」のように、何だか少しずつ、秘密が打ち明けられてゆきそうな予感。
ここに連載されるのは皆、直木賞作家、面白さのツボは知り尽くしているだろうけれど、重松さんもさすが。被災地への支援活動を報じるニュースを見た、という「今」を初回の舞台に登場させつつ、主人公は「戸塚ヨット」を想起させる人物で、何だか時代考証的な、この数十年、ドラスティックに変化してきた時代と社会をあぶり出してゆきそうな感じ。最後の一行を読むともう、来週が楽しみになる、角田さんのように「早く教えてくれ」といいたいくらいに「どうなるの?」という感じだ。
ついでに、タイトルで思い出したのは我がミュンヘン旅行記は「獅子公」をエントリしたのを最後に休止中。こちらは誰も楽しみにしてないと思うけど、あと2回、何としてでも(一年以内には)完結させたい。
獅子の子ども──獅子王は千尋塾の塾生のことをそう呼んでいた。
会いたいと言われた。大きくなったかと訊かれ、強くなったかとも訊かれた。
私も、かつて獅子の子どもだった。
第1回
2011-05-01

