キーボードカスタマイズ 1
Vistaで使えるXkeymacs
前回、キーボードカスタマイズについて触れたら、些細なことにも検索からのアクセスが多いようなので、以下、お役に立てればと思い追加。
まず、今、Vistaへの移行でキーボードカスタマイズソフトの制約に多くの人が困っていること。
私家版 ITプロフェッショナルの仕事術: キーボードカスタマイズの憂鬱
余談ながら、このブログは以前、僕がデフリンピックで現地更新していたときに使っていたココログの同じテンプレート。まずそこに非常に親近感が持てる。内容も質が高くて勉強になることが多い。
さて、僕の場合、自宅PCをVistaに移行させたことに続き、職場のXPもノートPCでのUSBキーボード接続に変わったので、キーボードカスタマイズソフトの絶品、猫まねきを諦めてXkeymacsへ完全移行。
一言でいうと「Xkeymacs も充分、使えるよ」ということ。
猫まねきと全く同じ、という具合にはゆかないけれど、ほぼ同程度のことができる。僕の場合、範囲選択の割り当てを大きく変えざるを得なかったので最初は慣れずに戸惑ったけれど、新しいことを覚えてゆこうという新鮮な気持ちになれるのも快感。
元々、emacsというのがUNIXのプログラマを中心としたコンピュータ技術者、Linuxユーザーに利用されるエディタということらしい。
それをWindows用にしたのがkeymacsであったり、Xkeymacs。入り口が専門的で敷居が高そうなのだけれど、操作自体は簡単。要はカスタマイズソフトなので、自分に都合のいいように設定できる。LinuxやUNIXに無縁でも恩恵だけ多大に受けている。
キーボードに合わせるのでなく、キーボードを使いやすくする
さて、キーカスタマイズ、キーボードカスタマイズというものにきちんとした定義があるのかどうか不明だけれど、私見を述べるなら、段階があって、
- キーの入れ替え
- 組み合わせキーの設定
- ショートカットキーの設定
という具合になるのではないかと思う(あくまで私見)。
土台としてキーボードそのものの選択も大事。キーボードやマウスって数百円から買える一方で、1万円を超す高機能製品もある。僕はパソコンのスペックと同じくらい、あるいはそれ以上にキーボードにはこだわる。どういう基準で製品を選んでいるか、はまた別途。
キーボードカスタマイズの原点
まず最初のキーの入れ替えのうち、おそらく原点といえるのが、左CtrlキーとCapsLockキーの入れ替え。
ショートカットキーに絶対欠かせない左Ctrlキーをまず左下の窮屈な位置から救い出し、Aキーのすぐ隣に配置してやること(=昔の98マシンがそうだった)。
Xkeymacs はキー入れ替え機能も付いているので便利だけれど、単にキーの入れ替えであれば可能なフリーソフトは多い。
Keyswap、Changekey、Remapkey・・・他

上から下にドラッグしてやるだけでOK
猫まねきの作者が開発を止めてから長く惜しまれているのは、単なるキーの入れ替えにとどまらず、「組み合わせキー」も設定できたこと。これは代替できるソフトがない(他に窓使いの憂鬱くらい)。世の中には多くの技術者がいて便利なフリーソフトが無数に配布されている時代、同じような機能のソフトくらい別の誰かが作れそうにも思うのだが、先のページにみられるように、同業者や優秀なプログラマーでさえ困っていることからも、猫まねきというのどかな名前と裏腹に偉大だったことが分かる。
そんな作者に10年くらい前、メールで問い合わせたら丁寧な返信をもらえたのは今、思うと光栄だったんだなと思う。
2番目の組み合わせキーというのは
- EnterキーをCtrl+Mキーで代替
- BackspaceキーをCtrlキー+Hキーで代替
させるようなこと。
EnterキーとBackspaceキーは最も頻繁に使うキーであるけれど、その都度、ホームポジションから離れてしまうと効率性が著しく落ちてしまう。
ちなみにこの二つは、以前のエディタなら当然に機能する代表的な組み合わせ。僕がキーカスタマイズにこだわるのも、昔、MS-DOS時代のエディタ入力に慣れてそちらの方が便利だったから。
なので、Windowsが登場してマウス利用が一般的になると逆に戸惑う。Ctrl+Hで検索や置換になってしまうのには苦労した。
今でも究極の目標はマウスを一切使わず、全てをキーボードで操作すること(=充分、可能)。
先のEnterキーやBackspaceキーについては、代替方法としてキーを組み合わせるのでなく、1番目のキーの入れ替え機能を利用しての単純なキー入れ替えでもOK
例えば、Enterキーを無変換キー(スペースキーの左)や変換キー(スペースキーの右)で代替させる方式
こうすればホームポジションから手を離さず、親指をスペースキー限定にさせずに有効利用できる。
キーボードには使わない邪魔なキーが多過ぎる
そもそもスペースキーの両隣にある変換キーに無変換キー(さらにはその隣のカタカナキーなど)の最下段のキーはほとんど利用することがないと思う。Windowsが登場してからのWindowsキーや、アプリケーションキーなども便利といえば便利なんだけど、元々がなかったものだし。
これら無変換キーやカナキーはむしろ間違って押してしまってカタカナ変換になったり英字入力になったりして困るケースが多いのではないだろうか。
スペースキーの両隣をそれぞれ、EnterキーとBackspaceキーに入れ替えるのも良さそう。そうしている人が多いのもうなずける。
それから、右手向こうに飛んで、Insertキー、NumLockキー、ScrollLockキー・・・。これらも迷惑キーの代表格なので何とかしてやろう。・・・についてまた次回。
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comment
猫招きもいいですけど、Key bat はもっと凄いですよ。
キーの入れ替えという点では、Xkeymacsは猫招きと同等のことができるのですか?
mikazuki さん、初めまして。
Key bat は初めて知りました。
入れ替えだけなら、ほぼ同等のことができると思います。
猫まねきは10年近く使ってたのですが、それでもXkeymacsに替えて数週間もせず慣れてしまい、今は大きな違和感はありません。
猫まねきの良さは複数同時キー(同時打鍵)のカスタマイズができるところでしたが、Xkeymacsでも工夫次第かな、という感じです。
○○さん
Key bat は圧倒的に優れたキーボードカスタマイズソフトです。1300円くらいですが、私は10数万円出しても買いますね。それだけ価値があると思います。一応vistaに使えるそうです。しかし、OSを終了する時 blueback になると聞いています。
Vista で少なくとも猫招きの機能を再現できるソフトはないのでしょうか?
そうなのですか。
有用な情報をありがとうございます。
機会をみつけて試してみたいですね。
はじめて書き込みさせてもらいます。
キーボードのカスタマイズは、まこと、重要です。
私は、Ctrl Capslock をいれかえるのはもちろん
backspace を Ctrl+ j でやっています。
enter は 無変換キー、をつかっています。
しかし、世の中は、ビスタから7の時代になり、
xkeyma は、7 では、キーマップがうまく
機能しません。もちろん、唯一、猫まねき程度の
ことのできるxkeyma ですが、7の前では、
残念ながら、お手上げです。バージョンアップして
くれればありがたいのてすが、
7の 32ビット版 64ビット版、ともに、xkeyma は
正常動作しませんでした。
のどか…旧窓使いの憂鬱…が新パッケージで登場しています。これは、7に対応しているそうです。
シェアで18○○円だったか。
しかし、キー入れ替えの作業が、玄人っぽいので、使えきれない可能性もあります。
たろうさん、はじめまして。
有用な情報をありがとうございます。
実はまさに昨日、Windows7へのアップグレードを考えていたところなのです(現在、Vista)。
Xkeymacsが7ではうまく機能しないとなるとアップグレードも見送らないといけませんね。
ある意味、OSよりもキーボードの操作性の方がずっと大事で優先したいことですので。。。
Xkeymacsの方で改善を期待したいところです。
また役に立つことがありましたら、是非、教えてください。
アクセスの多いページなので、かつての猫まねきユーザー等、他の方にも役立つと思います。